読書生活 

本もときどき読みます

死にたくなったら…思いとどまる方法

死にたくなった人へ

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 死にたくなることは誰にでもあります。でも、死ぬのは少し待って。あなたが死んだら悲しむ人がいます。

 その気持ちの波を上向きにすることができるとしたら、どうでしょう。ためしてみませんか?わたしが実際にやってみて効果があったものをいくつか書きとめますので、試してみてください。

苦痛からの逃走。  

 逃げることは負けじゃありません。まったく。あなたがいなくなっても、世の中は回ります。残念ながら、会社も学校もびくともしません。仕事ですか?学校ですか?言いづらかったら、家族に電話してもらいましょう。職場や学校で何か言われるんじゃないか、将来が閉ざされてしまうんじゃないか、と考える必要はないでしょう。だって、死ぬ気なんですから。怖いものなしです。公務員ならもちろん、そこそこの会社なら休職しても席は残っていますから。

心療内科に行って薬をもらう。 

 心療内科で薬を処方してもらいましょう。抗不安薬を飲むと、不安な気持ちやざわつく感じがおさまります。睡眠薬もたくさんあります。

 隠れて心療内科に通っている社会人はたくさんいます。ためしに電話してみてください。新規の患者は断られるかもしれません。どこの心療内科もはやっている証拠です。

 心療内科の先生に、職場や学校に電話してもらうのも手です。先生は、そういうことに慣れているので頼んでみましょう。

 わたしは、ソラナックスをよく飲んでいます。つねにズボンのポケットにはソラナックスが入っており、それをポンポン口に投げ込む。はたから見ている人は、それを抗不安薬ではなくフリスクだと思っているはずです。

本を読む。  

 死ぬ前に好きなことをしてください。わたしは読書が好きなので東野圭吾の『容疑者Xの献身』と『手紙』を読みます。読書好きな方はどうぞ。

 世に受け入れられているモノをあえて批判することで、他者との差別化をはかる方もいますが、よいものはよいと言ってよいのです。そして、わたしの中の「死にたくなったときに読む本」はこの大ベストセラー作家の『容疑者Xの献身』と『手紙』になります。

 『容疑者Xの献身』より

 毎日死ぬことばかりを考えていた。自分が死んでも誰も悲しまず、困らず、それどころか、死んだことにさえ誰も気づかないのではないかと思われた。思い残すことなど何ひとつなかった。死ぬことに理由などない。ただ生きていく理由もないだけのことだ。 

 何という綺麗な目をした母娘だろうと思った。それまで彼は、何かの美しさに見とれたり、感動したりしたことがなかった。芸術の意味もわからなかった。だがこの瞬間、すべてを理解した。数学の問題が解かれる美しさと本質的には同じだと気づいた。 

 花岡母娘と出会ってから、石神の生活は一変した。自殺願望は消え去り、生きる喜びを得た。二人がどこで何をしているのかを想像するだけで楽しかった。世界という座標軸に、靖子と美里という二つの点が存在する。彼にはそれが奇跡のように思えた。

 彼女たちとどうにかなろうという欲望は全くなかった。自分が手を出してはいけないものだと思ってきた。それと同時に彼は気づいた。数学も同じなのだ。崇高なるものには、関われるだけでも幸せなのだ。

「死ぬのをためらう」というより、「何かを成し遂げてから死にたい」という気になり、その「何か」を探すために生きる気になる本です。

 『手紙』より 

 人には繋がりがある。愛だったり、友情だったりするわけだ。それを無断で断ち切ることなど誰もしてはならない。だから、殺人は絶対にしてはならないのだ。そういう意味では自殺もまた悪なんだ。自殺とは自分を殺すことなんだ。たとえ自分がそれでいいと思っても、周りの者もそれを望んでいるとはかぎらない。君のお兄さんはいわば自殺をしたようなものだよ。社会的な死を選んだわけだ。しかしそれによって残された君がどんなに苦しむかを考えなかった。衝動的では済まされない。君が今受けている苦難もひっくるめて、君のお兄さんが犯した罪の刑なんだ。

 400ページほどありますが、事件は最初の20ページで行われる殺人事件のみ。残りの380ページは「殺人犯の弟」である主人公の直貴が、差別され続ける日々が描かれています。「犯罪加害者の家族が、社会や加害者本人である家族とどう向き合うか」という重いテーマです。

猫を飼う 

 これ、本当に効果あります。癒されます。

 

先に書いたことと、180度違うことも書いてます(笑)。

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