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仕事でうつにはならないぞ 「好きを仕事にしている人が羨ましいな」と思っている人へ

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好きじゃないことを仕事にしてる人。それでいいんです。

 第一希望の職種に全部落ちた。もう受かるところならどこでもいい、片っ端から面接受けて、やっと内定もらった会社は、就職活動をはじめた頃には絶対に考えられなかった名もない小さな会社。毎日朝が辛い。仕事の話を生き生きと聞かされるのが嫌で、学生時代の仲間とも疎遠になっていく…。

好きなこともいずれ飽きる。 

 安心してください。どうせその子たちも仕事が嫌になります。好きな食べ物でも毎日だと飽きるでしょう。それと同じです。ステーキや寿司が好きでも、3食全部それだとさすがに辛い。レアにしたりよく焼いたり、巻物限定にしたりガリを多めにしたりしても、たいして効果はありません。いくら工夫してもステーキはステーキ、寿司は寿司です。

 子どもが好きだから先生になっても、ゲーム作成が好きだからゲーム会社に入っても、5年で嫌いになりますよ。

1日でやることは「生活」と「趣味」と「仕事」。

 ここで提案です。うつで過去ふせった経験をもつわたしが今やってることです。ぬる~く行うことで、わたしはけっこううまくいっています。

 1日でやることは3つです。生活と趣味と仕事。1つ8時間です。仕事がすべてではありません。たかだか3つのうちの1つです。時期によりこれが1より少し多くなるかもしれませんが、基本は1です。残業して1.5になってしまったら、その月中に、0.5を取り返します。

 基本3分の1なのに、ここを過大にとらえて3分の2、ひどくなると仕事がすべてと思い込んでしまいます。そうじゃない。追い込まれると仕事がすべてって思ってしまう。そうじゃない。

 仕事についてはあとでふれます。まず、趣味と生活の2つを楽しむことから考えましょう。

生活改善。サイドボードとオブジェと照明で劇的に変わる 。

 わたしは、まず、生活を見直しました。生活の8時間の中で、大きな位置を占めているのがお風呂と睡眠です。8時間寝る人はあまりいないと思いますが、わたしは寝る前の読書が習慣になっているので、8時間はベッドの中にいます。枕を変えたり、ベッドサイドのサイドボードや照明を変えたりすると、すごく雰囲気が変わります。小さなブックスタンドも用意しました。わたしにとってこの時間は至福です。枕と照明とサイドボード、そして好きなものをオブジェとして置く。本当に気持ちいいです。

 お風呂が好きな人は、うーん、よくわかりませんが、入浴剤や半身浴セットなどいかがでしょう。ちなみにわたしはサイドボードにオブジェではなく次読む予定の本を積んであります。

趣味はやっぱりいい。 暇と退屈は違う。

 暇と退屈をはき違えていたのも大きな失敗です。どこかの本で読みました。暇は「好きなことができる時間」で、退屈は「やることがない時間」です。同じ時間なのに、暇な時間は楽しく、退屈な時間は辛いです。何か楽しいことをやりましょう。まあ、それが趣味というものなのですが。

 退屈だと、嫌なことばかり考えがちです。明日の仕事は嫌だなあ、行きたくないなあ、ってそんなブルーな気持ちでいたらもったいない。

 実際には、通勤時間などもあるので、平日にまとまった8時間をとることは難しいでしょう。でも、週末のそれに備えて準備するのは楽しいことです。

 わたしは釣りをはじめました。メジナを追いかけて、潮見表をチェックしたり、浮きの沈み具合を風呂で試したり、薄暗い中でハリスを結べるように、軍手をしながら何度も練習したりしました。土日は近くの釣り場で早朝からずっと実践です。時には車で4時間かけてメジナの聖地、静岡県の石廊崎(伊豆半島最南端)まで何度か行ったこともあります。でも、これって釣り好きにとっては特別なものではありません。群馬在住で金曜の深夜に自宅を出て、8時間かけて車で石廊崎まで行き、車中泊で日曜に帰る、という強者を知っています。さすがにひきましたが、その人、すごく幸せそうなんです。

 わたしの釣り熱はいつのまにやら冷め、次はランニングに凝りました。これも書きはじめると長くなるので、また別に書きます。

 冒頭に、好きなこともいずれ飽きが来ると書きました。この趣味の時間はわたしたちの自由な時間です。飽きたら別のことやったらいいじゃん、って思います。充実させない手はありません。

 何かものを集めるとか、みかんをとことん食べ比べる、とか、歯を全部綺麗にする、とか、YOSHIKIにすべてをかける、とか、全国津々浦々の崖を見に行く、とか、世界中のマトリョーシカを集める、とか、…これ、全部「マツコの知らない世界」に出てきた人たちです。あんな感じでいいです。すぐやめちゃってもいいです。生産性なんて逆にない方がいい。意味なんてない。自分が好きかどうかです。

仕事 難解にして永遠の課題にどう取り組むか。 

 最後に残るは仕事です。好きな仕事についたとしてもいずれ飽きが来て、見るのも嫌になります。趣味ならすぐ変えたらいいのですが、仕事はそうはいきません。仕事が厄介なのは、飽きたから変える、これがそうそうできないからです。

安易な転職はよくない…と思う。

 ある記事に「40以上の転職は年収が下がる」とありました。確かにヘッドハンティングされるような異才の持ち主は「どうぞご自由に」というところですが、一般人が転職して今と同じ年収を確保できるか、甚だ疑問です。600万円の年収を得るために今までしてきたことを投げ出し、もう一度0から積み上げる、これがどれだけ苦難の道か…社会人ならわかっていただけると思います。

 経験を生かした中途採用の人も基本的には同じです。人間関係はもう一度作り出す必要があります。「これまでずっと一人でやって来たから、これからも平気だ!」という人の99%は、自分のことを過大評価している人です。今の時代、一人で成果が出せるような仕事ってほとんどないからです。 

「好きを仕事にするのは素晴らしいこと」という思いを捨てよう。

  仕事の見方を変えましょう。まず「好きを仕事にするのは素晴らしい」という前提を「仕事はやっぱりつまらないもの」に変えましょう。そして「つまらないものの中から何か楽しみなことを探す」というスタンスで仕事にのぞむことから始めましょう。

 つい先日、こんな記事を読みました。オーストラリアで若い女性がガンで死にました。その遺書が考えさせられるもので…。これです。

http://www.buzzfeed.com/jp/morganshanahan/27-old-jp - キャッシュ

すごく長いのですが、一部引用します。

 何かにいら立っていると感じたら、外に出て深呼吸し、オーストラリアの新鮮な空気をいっぱい吸い込みましょう。そして、青い空や緑の木々に目を向けるのです。とても美しいと思うでしょう。呼吸できることがどれだけ幸運かということに思いをはせてみてください。

 あなたは今日、交通渋滞に巻き込まれたかもしれません。かわいい赤ちゃんのせいで睡眠不足かもしれません。美容師に髪を短く切られすぎたかもしれません。新しい付け爪が欠けてしまったかもしれません。胸が小さ過ぎる、お尻にセルライトがある、おなかに脂肪が乗っているといった悩みがあるかもしれません。

 そうしたくだらないことは、忘れてしまいましょう。あなたがこの世から去る番になったら、あなたは決してそのようなことを考えないでしょう。人生全体で見たら、すべて取るに足りないことです。私の体はどんどん痩せ細っていて、私にはどうすることもできません。私が今願っているのは、あと1回でいいから家族と誕生日やクリスマスを過ごしたい、あと1日でいいからパートナーや愛犬と一緒にいたいということです。あと1回、あと1日で構わないのです。

 人々はいつも、仕事が嫌だ、運動がきついと不平を言っています。でも、仕事や運動ができる体力があることに感謝してください。仕事や運動はつまらないと感じているかもしれませんが、仕事や運動ができるのは、あなたの体が言うことを聞いてくれるからなのです。

 私は健康的な生活を送ろうと努力してきました。実際、かなりの情熱を注いできたと思います。あなたの健康と体に感謝してください。たとえ理想的なサイズでなくても。自分の体を気にかけ、その素晴らしさを受けとめましょう。体を動かし、新鮮な食べ物で栄養を与えてあげましょう。でも、体のことを心配しすぎないように。

 健康には体以外の側面もあることを思い出してください。精神、感情、魂の幸せを見つけることにも同じくらい一生懸命になりましょう。そうすれば、ソーシャルメディアで完璧な自分を演じるのがどんなに無意味なことか、気づくかもしれません。ついでに、ニュースフィードで目にすると惨めな気持ちになるすべてのアカウントを消してしまいましょう。友人のアカウントでも構いません。自分自身の健康のため、思い切ってください。

 苦痛のない毎日に感謝してください。たとえインフルエンザや腰痛、足首の捻挫で体調が悪くても、それを認めた上で、命にかかわらないこと、いずれ良くなることに感謝しましょう。

 不平不満を減らしましょう! そして、もっと助け合いましょう。

 与えて、与えて、与えるのです。自分のために何かをするより、他人のために何かをした方が幸せを感じるというのは本当です。私も、もっと他者のために行動すべきだったと思っています。私は病気になってから、これ以上ないほど寛大で親切な人々と出会いました。家族や友人、見知らぬ人から、思いやりと愛情のある言葉や手助けを受け取りました。私一人ではお返しできないほどの量です。私はこの恩を決して忘れませんし、すべての人への感謝を決して忘れません。

 わたし、単純で、これが胸に刺さりました。先ほどのページに行けば、全文掲載されていますのでお読みください。

 他人のために何かする…。考えて、本当に些細なことですが(小さすぎて書くのも恥ずかしいくらいですが)、「職場のごみ箱のごみ集めを率先してやる」活動をはじめました。清掃員を雇うお金がなく職場は社員で清掃します。輪番制で、夕方5時にごみ箱やシュレッダーの中、給湯室の生ごみを集めごみ袋につめます。でも、これ、当番なのにやらない人が多いのよ。

 わたしは、この遺書を読んでから、当番じゃなくても毎日やろう!と思いました。自己満足の些細なことですし、偉ぶる気持ちも当然ありません。でもね、人の役にたってるって思えると気分も上がるのですよ。そういう些細なこと、つまらない仕事の中にもきっとあると思うんです。

 

 以上、長くなりました。けっこうぬるいことばかりでした。趣味と生活で楽しさを演出しても、仕事の強烈なストレスはそれらを楽しむ気力すら削り取ります。本当に辛かったらまとまった休みを取った方がいいです。ここに書いたことはうつの初期状態とか、元気な人がうつにならないようにするため、とか、うつ抜けでけっこう元気になってきた、という人向けです。

 

 8時間勤務?そんなこといってられない、と言う人いるでしょう。ただ、日常の生活に支障をきたすようであれば、休職や転職、退職を勧めます。経済的に許されれば、という条件付きですが。よく簡単に「休め休め」と言いますが、しっかり休職をとらせてくれて、なおかつ復帰した後に以前のような立場で仕事をさせてくれるような会社はそう多くありません。でも、休まないと大変なことになりますからね。まわりの人がわかってあげてほしいなあ。

 

 また、本当に生きがいをもって仕事に取り組んでいる人も確かにいます。でも、それを他人に押し付けるのはやめましょう。わたしも、この記事を他人に押し付けるつもりは一切ないのです。 

 

 この話を「どこかで読んだ話だけど…」と前置きして、家人に聞かせたところ「書いた人は男でしょ」と言われました。「朝早く起きての子どもの弁当作りはどこに入るの?まさか余暇なんてことないよね。弁当作ったことのない人間の発想だ」と言われました。当りだ。家人にもう少し優しくしないといけない、と、めずらしくそう思いました。

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