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リアル 名言集 前を向く言葉

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勇気と元気が出る言葉 

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 『リアル』は、1998年から不定期に連載されている井上雄彦による漫画です。障害や車いすバスケットボールに関して、障害の受容や周囲の葛藤がその名の通りリアルに描かれています。

 井上雄彦には、バスケットを題材とした『スラムダンク』や、宮本武蔵の活躍を描いた『バガボンド』などの作品があります。どれもおもしろいですが、一つあげろと言われたらこの『リアル』です。

 完成度が高く、日本の漫画の最高峰の一つと言ってもいいでしょう。有名な文学作品にもひけをとらない読み応えです。  

ストーリー 

 元々はピアニストであり短距離走の有力選手であったが骨肉腫により右脚を切断、その後車イスバスケと出会い、様々な挫折や困難と闘っていく戸川清春。

 バイク事故による長期欠席が原因で高校を中退してしまい、小学校から打ち込んでいたバスケットをする場所だけでなく生き方も見失っていたが、戸川との出会いをきっかけに新たな自分の道を見つけようとする野宮朋美。

 自尊心の強い性格であったためにバスケット部のチームメイトであった野宮とは衝突を繰り返していたが、交通事故により下半身不随になるという受け入れがたい事実を乗り越える過程で様々な人々との出会って少しずつ自分を変え、新たに車イスバスケに自分の活路を見出そうとする高橋久信。

 この3名を中心に、現実に起こる困難と闘っていく、という人間ドラマです。

名言

 この3人以外の言葉もあります。それ以外の言葉は、この3人に一番近いところに入れておきます

戸川清春

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 元スプリンター。弾丸のようなスピードと真っ直ぐな心、強烈な向上心を持つ。勝利への熱い思いから、周囲と軋轢を度々起こしてきた。

あんなヘボチームに負けてもまだ笑ってられるような奴らと…一体何をしろってんだ?

なんで今負けたのにもう笑ってんだよ。やる気あんのか!?勝つつもりでやってたのかよ!?

あと1分。ピンチになったとき、負けそうになったとき、「まあいいや」と思わないで。気持ちを後ろにひっこめないで。前に出して。俺たちは、タイガースは負けて当然のチームじゃない。勝っていいんだ。

どうしてヤマなんだ。あんなに強い人間をここまで追い込んだ病気を俺は心底憎んだ。

これだけはいっとくぞヤマ。

お前は俺のヒーローだ。

今でもそうだ。

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人数は減った(スパルタ戸川の練習に嫌気がさして、多くの選手が抜けました)。でも、本当の勝負がしたい奴ばかりだ。俺たちは、昔よりもっとバスケが好きになり、きっと前より走れるようになった。試合は昔より大切になり、1つの局面をおろそかにしなくなった。その分、気持ちがこの体よりもはるかに前を行っている。

くそう、もっと動け。動いてくれ…!

戸川清春をタイガースに誘ったこと。

エースに誘ったこと。それが僕の誇り。

清春、日本代表おめでとう! 

バスケットボールの真実をひとつ教えます。

ひとりの力で頂点に立った人間はいまだかつていない 。

ひとりもね。

アレできます!コレできます!私コレやります!何もしないうちから決意宣言が見事な人よりも、沈黙が信頼できる場合もあるわ。

エンジョイとか仲間だとかチームだとかいう前に、やることがあるはず。ひとりでつきつめる努力、それもしない奴らのいう「仲間」なんて言葉を信じる気はない。俺の求めるもんはひとつだけ。個の力の向上。最短距離を最速で。それだけっす。 

彼は「未来」そのものだよ。

だけど、心は固く閉じられている。

何を焦っとるんだろうね。

マイブラザー、トラから伝言だ。

オメデトウ、代表は呼ばれてナンボ。

トコトン行ケヨ。泣き虫BOY。

Sky is the limit。

俺は何度もチームを壊してきた。

ほんとのことを言えば、もうあの経験はしたくない。

変わりたい。

変わろう。

最初に目が合った人に自分から話しかけると決めていた。

僕のことを誰も知らないここでなら、

新しい自分になれると思ったから。

チームに僕の役割はなく、軽んじられている。

どんくさいからね。

価値ある選手になりたい。

役割がほしい。

変わりたい。

まだ、技術はない。

でも、声で、走りで、チームに貢献する。

自分にできる何かをチームに差し出す。

リョウはAキャンプから宝を持ち帰ってくれたよ。

野宮朋美 

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 バスケが大好きな不良少年。バイク事故による長期欠席で西高を退学。事故の際、ナンパして後ろにのっけていた女の子は重傷で病院生活となるも、野宮は退院する。曲がったことが嫌いで不器用ながら真っ直ぐな姿勢に好感がもてる。 

こんな形で最後の試合を迎えるなんて思ってもみなかった。

最後はこんな形だったなんて。

その8番は俺ので、お前らは俺の仲間で。

そこで俺も走ってるはずだったんだ。

誰よりも速く。

あああっ。

これで本当にもう、終わっちまった…!!

リハビリ?できるかよ。

高橋、練習のこと覚えているか?

手抜きの名人だったよなあ。お前は。

努力をあざ笑ってきたお前に何ができる?

何ができんだよ?

お前にはできねえ!!

どこかに俺の道があると、そう思ってた。

そんな場所さえ見つかれば、

そこから俺らしい人生をスタートできると。

ビンス(戸川のこと)、

ナガノミツル(戸川のチーム、タイガースに新しく入った選手)、

この前おめーら2人を見てて、ふと思った。

このタイガースが、

いずれ強豪と呼ばれる日が来るんじゃねえかって。

そしていろいろ幸運もあったりして、

いつか、日本一をとったりなんかして。

だとしたら、

この前のあのイマイチな練習だって、

日本一とつながってるってこと。

イマイチだろーが、今、全力を尽くさない限りは、

道はつながらねえってこと。

俺の道は、今と地続きだということ。

たとえ、鞘から抜かなくても、

刀を差していることが大事。

いつでも抜けるんだってことがな。

番狂わせの可能性は、

全員が信じて初めてゼロじゃなくなんだ。

ベンチを含めた全員のうち、

誰か一人でも勝利を疑い始めた時点で、

勝ちは逃げていくんだ。

(なぜ野宮が10人に残る…)

チームに必要な人材を探すのがトライアウトの目的。

必ずしも上手い順に10名ではないこともあるよ。

(そういう選考基準があるなら、先に言ってくれませんか?俺もいつもはチーム優先。人生をトライアウトだからこそ、個人をアピールしたのに…!)

だとすると今日の君は嘘か?

いつの君が本当なんだ? 

タイガース、初のタイトルか。

おめでとう、ビンズ。

またひとつ、前へ進んだな。

俺はどうだ?

俺は。

そうか、わかった。

わかったよ。神様。

俺のバスケはここでおしまい。

そうだろ?

悔しくないって、さびしいな。

高橋久信

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 何をやっても上手くいく。挫折を知らない育ち方をしてきたせいで、他人をつねにランク付けする嫌な奴。盗んだ自転車で走行中、トラックと衝突し車いす生活となる。自分の殻に閉じこもり、なかなか他人に自分を晒そうとしない。この子が自分の殻をやぶるのに13巻かかった。

クソッ、クソッ、くっそー、何で俺がこんな目に。

おい、寝てるとき誰か来なかった?

バスケ部の奴らとかよ。

くそっ、何だよ。

あいつら、金魚のフンみてーに、

いつも俺のあとをついてきたクセに。

こんなときは知らんぷりかよ。

ロクな奴はいねえ!

こんなときに人間性が現れるよな。

退院したら殴ってやる。

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俺がいなくても、

奴らの日常はいつも通り流れていってるんだ…。

大して気にも留めずに…。

俺がこんなとこで、

身動きとれずに痛みに耐えてることなんて、

想像してみる奴すらいねえんだ。

何でだ!?

俺は西高ではかなりの地位にいたはずだ。

それなのに。ふざけんな。

バスケ部キャプテンで、成績も上位キープ。

仲間たちから一目置かれ、

他高の女にもけっこう名を知られてる感じ。

そこそこ悪いこともやって。

ABCDE。俺のランクはA。

最低でもBより下ってことはないだろう。

同じクラスで言えば、

大多数の普通の奴らがB~Cランク。

毎回ダントツで学年1位の松中君。

親が有名な建築家で、英語ペラペラの小笠原と、

何をやってもトップクラスの俺がAランク。

センスゼロ、成績ビリグループ、

バスケだけがとりえ、

高校中退男野宮が欄外のEランク。

車いすの障害者…。

高校中退…。

Eより下かよ。 

この人だって空飛べるわけじゃない。

たとえ空を飛べなくとも、たとえ歩けなくとも。

この人だって空飛べるわけじゃない。

鳥から見たら9秒でも15秒でも同じ。

「飛べない」世界の出来事だわなあ。

ということはだ。

「歩けない世界」にもきっと、

「9秒台」はあるんだ。

ここへ来たばかりの今の俺には、

君の方が強く見えるぜ。

思えばずいぶんチビの頃から

「強くなりてえ」って。

そんな俺の現在地は…。

世間でいうところの「社会的弱者」。

強さって何だろうな、高橋君…。

強くなりてえなあ。 

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それがどうした?

オイ、覚えときな。

例え誰もがムリと決めつけたとしてもだ。

それがどうした。

俺はプロレスラーだぜ。 

一度つけられたレッテルをはがすのは大変だ。

悪者、卑怯者、怠け者、乱暴者、

嘘つき、弱虫、貧乏人、嫌われ者。

「俺はそうじゃない」と言っても、

「わかりました」「そうでしたか」と、

それをはがしてくれる奴はいない。

そもそもがどうでもいい他人事。

レッテルを貼られたまま、

世間に認められずくすぶってる。

俺に声援をくれるのはそんな奴らだ。

そんな奴らが、

スポットライトを浴びて、

そこにふんぞり返ってる善玉を倒せ、

と普段出せない大声で叫ぶ。

リングに立たなきゃならん。

最後に奴らに伝えることがある。

 

他人が俺にどれだけレッテルを貼ろうとも、

俺だけはダマされない。

本当の俺を安く見積もりはしない。

貴様等はどうだ?と。

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いいレスラーは、

ホウキ相手でもプロレスができるという格言がある。

僕は肚を据えたよ。

高橋君。

ただしかと見届ける。

僕の最初で最後の生観戦だ。

明日からもまたリハビリが続くのに、

なのに、あの人はプロレスしてる。

強さって何ですか?

俺にも…それは、ありますか?

僕は勝ち負けなんて見てない。

高橋君、勝ち負けなら僕は負けてばかり。

その上…嘘つきだ。

勝つスコーピオンはそりゃあかっこいい。

でも、負けるスコーピオンも同じくらいかっこいい。

誰も認めてくれねえか。

いねえことにされてるか。

知ってるぞ。お前らという人間がいること。

このでけえ声で呼んでやる。おい、クソ野郎ども。

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モモちゃん、チケット届いたかい?なんてな。

妄想はもうよせ。

ひょっとしたら観に来てたら?妄想だ。

一度送ったチケットはそのまま戻ってきた。

あれが10年前。それきり送ってないだろうが。

あり得ねえが、もし今会ったって…顔がわからねえよ。

今日で20歳。誕生日おめでとう、モモちゃん。

毎年心で祝ってるよ。

さあ、前へ進め、クソ野郎。俺のことだ。

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5年後、あるいは10年後。

あとからふり返った時、

あの日からすべてが変わったと思える。

そんな日がある。

今日がその日だ。

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カスだろうが、クズだろうが、

一人の人間には、人を支える力があるぞ。

ホントのきつい時、あの手紙が支えだった。

ありがとよ。