どうしたら面白い本に出あえるの?
読書をしている人は偉いとか、テレビや漫画より読書の方がいい、という人がいますが、私はそうは思いません。
読書が好きな人は読書をしたらいいし、漫画が好きなら漫画を読めばいい。好きなことがあった方がいいとは思いますが。
同僚に相談されました。
読書三昧という言葉が好きで、読書が趣味と言いたいんだけど、数ページ読んだだけですぐに投げ出してしまうのだそうです。
その同僚はドライブが好きで、車で47都道府県制覇(彼によると、県内に宿泊することが制覇のルールだそうです)を目指しているほどアクティブな趣味をもっています。
素敵な趣味があるじゃないか、読書なんてしなくてもいいんじゃないの、と言うと、どうしても読書が必要なんだ、と言います。
旅先で何かあったんですかね。
私は子どもの頃から本が好きだったのですが、ある年齢を越えた頃から、世界の名作と言われる本のほとんどは読まないまま一生を終えるんだなあ、と思うようになりました。
気持ちは焦るけど、本というものは意志や習慣の力だけで読み進むことはなかなか難しいです。
やっぱりおもしろいと思えないと。
そこで手当たり次第に本を読む、というのではなく、違ったやり方を考えました。
自分で一冊ずつ読むのではなく、他人の力を借りるんです。
具体的には、ある作品を愛する人に、
「それはどんな内容なのか」
「どこがおもしろいのか」
を教えてもらうという方法です。
例えば、読書家が集うページがあります。
ここでは、星の数ほどの読書家さんがおすすめの作品の魅力を伝えています。
私は読書メーターを使っていますが、そこで、吉村昭さんを知りました。
同僚にそう話しました。
すると、梨木香歩さんの「家守綺譚」を今読んでいるとのことでした。
私も読んでみました。
情景描写が素敵な本でした。
日本中の美しい風景を見ている友人が、この本に惹かれたのも頷けました。
すべての本は、全体で一つの生き物みたいなところもあるので、触りやすいところから少しずつ撫でていくとなかよくなれると思います。