読書生活 

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社内恋愛と不倫について ばれずにこっそりやってくれ

社内恋愛

 昨日、社員旅行に行ってきました。幹事はわたしです。この手の仕事は若い人の役割なのですが、「やる人がいないからやってくれ」と上に言われて仕方なく引き受けました。

 日程や旅行先などの希望を取り、一人でも多くの人に参加してもらおうとそれなりにがんばりました。アンケート、旅行会社とのやり取り、一人一人の口説き落とし(参加者を増やすためです)、しおり作成(担当は毎年やっています。小学生か!)など一人ですべてやりました。自分でいうのもなんですが、監督・脚本・主演をすべてこなすジャーキーチェンのような活躍でしたよ。もっと感謝してもらいたい、そう思っていました。

 そして旅行の前日。お昼過ぎに、後輩のM(女)がわたしのところに来て

幹事ありがとうございます。旅行のあと、〇〇さん(わたしです)の慰労会を開こうと思っているのですが、参加していただけますか?

と言うんです。ありがたいことですね。でも、旅行の次の日は息子の中体連県大会の二日目でして、朝が早いので丁重にお断りしました。 

 夕方、旅行会社と最終打ち合わせを行い「さあ退社しようかな」と思ったところ、わたしの携帯に着信が。若手のI(男性)です。

今、外に出ています。〇〇さん(わたし)に大事な話があります。すぐ戻るので、勤務時間を過ぎてしまうのですが残っていただけませんか?R(Iと同期の女性)も一緒です。

 とのこと。もしかして「ぼくたち付き合ってます」?いや「結婚します」?いやいやまさか、RはともかくあのIに限ってそんなことはないでしょう。この男、空気がまったく読めないんです。 

 30分後、彼らが帰ってきました。こそこそ周囲を見渡して、使われていない会議室に直行です。会議室には、わたしとI(男)とR(女)の3人です。

 I(男)「旅行のあとの飲み会の話は聞きましたか?」と切り出します。聞いたよ、でも、行けないんだ、と答えました。

 すると、IとRは「やっぱり…」という顔をしたあと、

〇〇さん、その飲み会、参加してください

 というわけです。どういうこと?詳しく聞くと、

「Mさん(慰労会をするから参加して、とわたしに行ってきた人です。IやRの先輩に当たります)とOさん(男、Mより2つ上、妻子あり)はできているんです。先輩がいないと、あの2人やりたい放題です。人前でべたべたべたべたとたまったものじゃないんです。どんびきです。頭おかしいんですよ」

 ?。整理するとこうなります。R(女)とI(男)は20代後半の同期、M(女)は30代半ばの独身一人暮らし、O(男)は30代後半の妻子持ち。MとOはできているとのこと。

 混乱するわたしに、今度はRが続けます。

2人で飲みに行けばいいのに、なぜかわたしたちをあの2人は誘うんです。そして、「お前たち付き合ってないのか?」「ほんとはお互い気があるんじゃないの?」としつこく迫ります。軽く居酒屋で一杯やったらカラオケに行きたがる。カラオケ地獄です。あの2人、適度に薄暗い部屋の隅っこで思いっきりいちゃつき始めるんです。わたし、職場でそういう関係になるの、本当にいやなんです。わたしもIさんもお互いに付き合っている人いますし、そんな目でお互いを見たこともありません。ほんとにいやなんです。あの空間。

すると、Iが

この前、Rが来れなくて3人(IとMとO)で飲みに行くことになったんです。飲み屋に行くと知らない人(女性)がいて、Rが来ないから人を呼んだ、と言うんです。で、カラオケに行くとまたいつものように2人でいちゃつきだして、僕とその人(女性)が残るわけですよ。そしたらその人(女性)が僕に…。

 「見せたがり」「別の女性を呼ぶ」いろいろつっこみどころ満載ですが、それだけだとまだ「できてる」とはいえないのでは?と聞くと、Rが

わたし、見たんです。社への帰りが遅くなっちゃったとき、あの職場でMさんがOさんに馬乗りになって、その…そうとう激しく…。

 すぐにRはその場から消えたので、あの2人はRに見られたことを知らないと思うといいます。そうとう「激しく」とは、一線を越えたのではなく、まあその、顔面をくっつけるやつです。

 それは不倫かあ。でも、慰労会を誘ってきたのはMさんだぞ。君たちの話の通りだとすると、Mさんはわたしに来てほしくないんだろう。どういうことだ?と聞くと

旅行の帰りが思ったより早いから、『帰ってきたら飲みなおそう』ってOさんが言いだしたんです。わたしたち(RとI)は、この4人で飲みに行くのが本当に嫌だったから、わたしが『〇〇先輩(わたしのことです)の慰労会をしましょう』と提案しました。そしたらMさんが、『〇〇さん、絶対参加しないって』と言うので、『いいえ、わたしが絶対に連れていきますから!』と言いました。〇〇さんの慰労会ということなら、あの人たちも何も言えません。

 だそうです。Rがわたしをさそうはずだったのですが、うまく断らせるためにMがわたしを誘う役となったらしいです。なるほど、すごくあっさりとMが引き下がったのもそういうことだったのか。Mは仕方なくわたしを誘い、そしてすぐに退散した。


 結局わたし、その飲み会に参加しましたよ。静かな飲み会でした。沈黙が続くので、わたしが、「大野君の『忍びの国』おもしろそうだね」とか「Mさんはいつ実家に帰るの?」と質問しますが、まったく続かない。最終的にはIからおしぼりをおりたたみひよこを作る方法を教わりました。そして2時間ほどしておひらきです。 

 「IとKがお互いのことを異性と思っていない」とか「OとMが不倫している」とか、本当なのかわかりませんし、どうでもいいです。

 ただ、確実なのは、だれも幹事のわたしを慰労する気持ちをもっていないということです。IとRからは、その後「ありがとうございました」というメッセージがユニークなスタンプとともに送られてきました。とても悲しい。いっそのこと「職場の鬼」Kさんにすべてをばらしてしまおうかと思いましたよ。 

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