おもしろかったです。関ヶ原より断然おもしろいです。人気小説を映画化するって難しいのかもしれないですね。原作に思い入れがあるので、見る前からハードルが上がってますから。『関ヶ原』はまったくダメでしたが、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は小説と同じくらいおもしろかったです。
山田涼介さん、村上虹郎さん、鈴木梨央ちゃん、とてもよかった
映画のよさって、映像、音、曲、俳優さんの熱ですね。山田涼介さんの演技、とてもよかったです。伝わってきました。ぐっと来ました。村上虹郎さん、最近テレビでよく見るようになりました。わたしはお父さんも好きでした。虹郎さんが、映画のラストシーンで山田涼介さんを笑顔で見つめながらナミヤ雑貨店を出て行くところ、美しく見えました。鈴木梨央ちゃんもとてもよかった。よかったしか書いてないなあ。語彙が足りません。梨央ちゃん、わたしは梨央ちゃんが克郎くんを思って叫ぶシーンで泣きましたよ。
西田敏行さんの熱演
西田敏行さんの演技が、そこはかとなくよいのです。40年前設定の雑貨屋のおじさんはもちろん、死ぬ直前のおじいさんまでふり幅は大きかったのですが、いい味出してました。『池中玄太80キロ』や『翔ぶが如く』、『釣りバカ日誌』全部好きです。最後のメイクがそれこそもうすぐお亡くなりになる顔で、いてもたってもいられなくなりました。西田さんが本当にお亡くなりになったら、日本の映画界、芸能界の穴は大きいでしょう。
「REBORN」いい曲です
魚屋ミュージシャンがトップで登場しました。やった!原作でわたしが一番好きだった章です。しっかり描かれていました。お父さんのセリフが随分カットされていましたが、リボーンをしっかり聴かせる時間を作るには仕方ありません。
「REBORN」とてもいい曲でした。この映画のために、山下達郎さんが書き下ろした曲だそうです。特に歌詞がいいです。
REBORN 作詞作曲 山下達郎
生きることを教えてくれた あなたを忘れないよ
かけがえのない愛の形見に さみしさは似合わない
そっと微笑む にじむ夜を抱きしめ
あなたはいつだって わたしのそばにいる
目に見えぬ力で 心を奮わせる
いつかまたきっとまた めぐり会う時まで
少しだけのさよなら
触れることはもうかなわない でもいつも感じてる
わたしたちが生きた証を くちびるに言葉を乗せ
あなたの代わりに 歌おう声の限りに
わたしたちはみんな どこからきたのだろう
命の船に乗り どこへと行くのだろう
あなたからわたしへと わたしは誰かへと
想いを繋ぐために
悲しまないで うなだれないで
振り向かないで 怖がらないで
止(とど)まらないで あきらめないで
生きて行きたい あなたのように
あなたはいつの日か ふたたびよみがえり
永遠のどこかで わたしを待っている
たましいは決して 滅びることはない
いつかまた きっとまた
めぐり会う時まで 少しだけのさよなら
たくさんのありがとう 少しだけのさよなら
「自分の足跡を残してこい」とお父さんにがつんと言われた克郎くん、よくやったよ。負け戦なんかじゃない。
すてきな未来が待っている
不倫の子どもなんかおろした方がいい、いや「おろした方がいい」じゃなくて、「おろすべき」。そんなことはよくわかっている、わかっていて相談に来ているのです。「生まれてくるお子さんのことを一番に考える覚悟があるなら生みなさい」。お母さんは、その言葉一つであなたを生みました。あなたは「生まれてこなかった方がよかった子」なんかじゃない。あなたには、すてきな未来が待ってます。
愛人になんかなってはいけない
迷える子犬さん、あなたがもし真剣に将来のことを考えるなら、その手助けをすることができる。経済の勉強をして不動産を買って転売しろ、1990年には整理して、携帯やネット関連の仕事をするように。
よし、自分の足跡を残しに行くぞっ。そう思えるような映画でした。