異常と言われている台風が、先ほど神奈川県を通過しました。異例の西進で「これまでの経験が通用しない可能性がある」のだそうです。
この異常台風のおかげで、わたしが数か月かけて計画した社員旅行が中止になりました。
27日(金)の早朝、ボスからわたしの携帯に連絡がありました。内容は、
「よその部署は社員旅行を中止にしているらしい。よそで中止しているのに、うちだけ行くのはどうだろか」
というものでした。
26日(木)の時点で、台風が上陸するであろう今日の旅行の中止を、ボスは検討していたんですよね。で、その日の夜に、よその部署は旅行を中止にしたことを知った。ボスは、一晩悩み、旅行の中止を決めて、幹事のわたしに連絡した、そういうことのようです。
「前日だから、もうさほど変わらないだろうけど、キャンセル料に影響するかもしれないから、朝一番でキャンセルの連絡を旅行会社にしてくれ」
と、ボスは言いました。
続けて、ボスは、
「昨日の段階で中止の決定ができず、申しわけない」
と言い、そして、数秒の沈黙のあと、
「ぼくは、この職場に来て初めての社員旅行をすごく楽しみにしていたんだよ。一生懸命計画を立ててくれてありがとう」
とわたしに頭を下げました(見えてませんが)。
電話を切り、旅行会社にキャンセルの連絡を入れたあと、社員(パートも含め)に、
「とても残念ですが、明日の社員旅行は中止します」
と、一斉メールを送信しました。
その「社員旅行中止メール」に対して、いやいや参加を表明してくれていた同僚たちから喜びの声が届きました。
わたしより15年下の後輩Iは、甲子園出場を決めたかのように喜びを爆発させたメッセージを、ふざけたスタンプを添えて送ってくれました。
複雑な気持ちになりました。先日ボスをこきおろしましたから、わたし。「みんなから嫌われている」「バスでは誰も隣に座りたがっていない」と。
ボス、わたしの企画した旅行を、心の底から楽しみにしていたのはあなただけだったようです。わたしに本心から感謝の気持ちを表してくれたのもあなただけです。
自己嫌悪ってやつです。少し胸が痛みます。ボス、2人で飲みに行きましょか。
これが、ボスをこき下ろした記事です。