読書生活 

本もときどき読みます

猫の言葉を理解したい。

 猫好きな方なら一度は思ったことがあるでしょう。困難に直面する度に、わたしは彼らに救われました。時に仕草で、時に声で。ふとした瞬間に「あなたならきっとできる。愛している。早く帰ってきて」と言われている気がするのです。

 そんなバカなわたしのために、猫の声を翻訳してくれるアプリがいくつも登場しています。ただ、いくつか試してみたところ、スマホをかざした瞬間に限って彼らは鳴かず、鳴いたとしてもアプリの翻訳はちっとも満足できません。

 動物同士のコミュニケーションについては研究が進んでいますが、猫に関してはまだまだ謎が多いようです。ググってみても、
「『ごろごろ』は甘えているときの鳴き声で、『ニャーン』は自分をアピールするときの声です。ケンカのときは『シャー』という声を出し、『フーッ』という声で相手を威嚇することもあります。」
などという情報しか出てきません。

 なるほど、現代科学をもってしても猫語は理解できない。では、「本当は猫が何を言っているのか」という研究と並行して、「猫を飼っている人間は、猫に何を言ってもらいたいと思っているのか」という問いを立ててみたらどうでしょう。飼い主の年齢や性別、行動パターン、触れ合い場面などを大量に入力し分析すれば、不可能ではないはずです。結局は猫の研究ではなく、人間の脳や情動の研究になるでしょうが、それはそれで構いません。要は、愛猫家を喜ばせ、「うちの猫はこういうことを言いそうだ」と思わせてくれれば、それで十分なのです。

分かりますよ。「それならホストや占い師、宗教家と同じでしょう」と思うかもしれません。でもいいんです。猫に貢いで、気持ちよく騙されたいんです。

 ついでに、猫の表情から気持ちを言語化するアプリも開発してほしいものです。彼らは口数が少ないですからね。たとえば、この顔。

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