6月18日の朝日新聞朝刊です。伊豆半島沖で、アメリカ軍のイージス艦がフィリピンのコンテナ船と衝突しました。
イージス艦とは?
太平洋戦争以降、戦艦は作られていません。よって、イージス艦は戦艦ではありません。
イージス艦とは、イージスシステムを搭載した軍艦です。と偉そうに書いていますが、ウィキの長い説明をばっさりカットしたものです。イージスシステムとは、コンピュータが敵の識別や迎撃などを自動的に行う優れたシステムのようです。
多少の誤解を覚悟の上でその戦闘力を比較すると、戦艦は40㎞先の一つの目標物を手動で狙い撃つものですが、イージス艦は数百㎞離れた100機以上ある目標物(大陸間弾道ミサイルなどのように高速移動している物体も含みます)の位置と移動先をコンピュータで計算し一気に攻撃する、というものです。魔人ブウが、残りの地球人を一気に殺してしまうシーン、覚えていますか?あれです。
これです。これ。ただ、ブウは防御力もすごかったですが、イージス艦はそれほどではないようです。そもそも攻撃されることは、それほど想定されていません。
軍艦とは軍隊が所有している艦のことですから、イージス艦は当然軍艦です。しかし、繰り返しますが戦艦ではありません。
戦艦とは
戦艦といえば、「武蔵」と「大和」が有名です。太平洋戦争時に日本海軍が製造した当時世界最大級の戦艦です。
「不沈艦」と言われ、武蔵が沈むときは日本が終わるとき、そう信じて乗組員は戦闘に参加していました。鉄板の厚さ40センチ。先にあげましたが、射程距離40キロ、大砲一発の重さが約1トンです。
戦艦三笠は、日露戦争で活躍した戦艦です。東郷平八郎が率いた日本海海戦で使われました。戦艦武蔵より40年ほど前のものです。一度沈没しましたが、引き上げられて整備され、今は横須賀にあります。見学できますよ。
わたしは先日はじめて三笠に乗りました。あまり大きいという印象はありませんでした。ちなみに、三笠の大きさは、重量1万5140トン、全長131m、全幅23m・乗員860名です。武蔵は先の事故を起こしたイージス艦より100m以上大きく、三笠は先のイージス艦と同じくらいの大きさです。
戦艦「武蔵」とイージス艦「フィッツジェラルド」を比べてみた
戦艦「武蔵」と今回のイージス艦「フィッツジェラルド」の大きさを比べてみましょう。
重量と大きさです。
「武蔵」:6万5000トン・全長263m・全幅38.5m・人員3300名
「フィッツジェラルド」:2万9060トン・全長153m・全幅20m・人員337名
魔人ブウもそれほど大きくありませんでした。というより、小さかったです。
ちなみに、このイージス艦は横須賀港に現在入っています。
戦艦「武蔵」とイージス艦「フィッツジェラルド」が戦ったら
今度の事故で、その装甲の薄さから「頼りない」「大丈夫か?」といった声が聞こえます。しかし、イージス艦に敵と認識されたら、「三笠」も「武蔵」も「大和」も瞬殺です。3艦どころか100艦でも同時に瞬殺です。ちなみに日本もイージス艦持ってます。