読書生活 

本もときどき読みます

至福の読書タイム 『鎖 上』 乃南アサ

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 少し仕事が忙しく、最近ベッドに入る時間も遅くなっていました。本は手に取るもののあっという間に落ち、次の日にまた開くもどこまで読んだか記憶が定かではない、というストレスのたまる日々が続いていましたが、とうとう仕事が一段落しました。

 夕食を食べ、お風呂に入り、息子と少し会話し、タオルにくるんだ冷却剤をもってベッドに行きます。立ち仕事でふくらはぎが痛いので、その部分に冷却剤を置いて横になり、本を開きます。1~2時間弱は本が読めます。

 昨日読み終わった本は、乃南アサさんの『鎖』です。上下巻の上を読み終わりました。同僚にすすめられて手に取った本です。初版が平成15年ですから、今から10年以上前の本になります。

 人からすすめられた本を読むのは、あまり得意ではないのですが、「熱海が舞台の本ですよ」と言われ手に取りました。わたし、インドアなのですが、熱海には土地勘がありまして。

 女性刑事が主人公の話です。名前を音道貴子と言います。同業者と過去に結婚しましたが、今は離婚しています。現在お付き合いしている人はいますが、お互い仕事が多忙でなかなか会えません。

 そんな音道さんが、ある殺人事件を担当することとなりました。場所は都内、被害者は二組の中年夫婦の計4名。首を刺され血だらけの状態で発見されます。この夫婦にはかなりの資産がありそうでしたが、どの金融機関にも口座がありません。

 現場を再度確認すると、使い古されたとある銀行の粗品が多数発見されたため、確認したところ、夫婦はその銀行に隠し口座を持っていたこと、事件があった日にその口座から二億の預金を引き出した二人の男がいたことがわかりました。

 この捜査の途中で、主人公の音道が犯人グループに拉致されます。こういうことがないように、捜査は必ず単独ではなくペアで行うことになっているのですが、今回音道と組んだ星野という男がどうしようもない刑事で。手柄を立てるために捜査でわかったことを本部に報告しなかったり、捜査にかこつけて音道を呼び出し口説いたりします。交際をきっぱりと断られた星野は、音道への態度を豹変させ別行動を指示します。音道はその単独行動中に、思わぬところで犯人グループと接触し拉致されます。

 これは、警察ではあってはならないことらしく、星野はきっちり締め上げられます。そういえば東野圭吾の加賀恭一郎も相棒がいましたし、テレ朝の人気警察ドラマはタイトルが「相棒」ですからね。

 口座から二億を引き出した二人の男が事件に関わっているはず、そしてその男たちに音道が拉致されたことがわかってきます。早くしないと音道の命が危ない!どうなる音道!後半に続く。

 なかなかおもしろいです。音道は熱海に監禁されていることが上の最後にわかります。推理ものではなく、エンタメ小説だと思いました。今週中には下を読み終わり、積読リストの最上位『不毛地帯』にいきたいな、と思っています。