読書生活 

本もときどき読みます

本好きのレベル

『本の虫の本』 

 週刊誌を立ち読みしたら、すごく興味を引かれた本があったので、めずらしくアマゾンで購入しました。その本の名は『本の虫の本』。

 装丁もすごくシンプルで渋い。帯にはこうあります。

五匹の虫が寄り集まって、本の世界にまつわるキーワードを自由気ままに解説。本の世界を縦横無尽に楽しむための案内書

 古本屋さんや、書評ライターなど本の虫で知られる筆者たちが本についての内容を語り明かす本となっています。「ツンドク」「背表紙」「犬耳」「古本の埃」など、すべて本にまつわる様々なテーマについて書かれたエッセイ集となっています。その数なんと100以上。

 ただ、一つ一つのエッセイは短いので、総ページ数は300ページ強とずいぶん抑えられています。

 その中で、その週刊誌でも紹介されていたエッセイ「ショトン」がおもしろい。

ショトン

 みなさんは、「ショトン」っていう言葉を聞いたことがありますか?漢字で書くと「書豚」。

 京都のある古本屋さんが、本好きのレベルを5段階に分類しているとのこと。

本好き 50冊くらい家に本がある人

読書好き 100~200冊くらい本がある人

書豚 1000冊くらいある人(家の階段などにも本が積まれている)

書狼 本を並べるだけに家を買う

書痴 世の中に5冊だけの本を全部買い占め、4冊を破って捨てる

『本の虫の本』 p38  

 自分がどこに属するか、考えてみたくなりますよね。わたしは、ショトンです。豚。書豚。1000冊はあると思いますが、まあ、普通ではないの?

 本の重みで家がつぶれそうになったから鉄筋の家を建てた、なんて話はどこかで聞いたことありますが(確か、立花隆さんとかそうだった気がします。うろ覚え)、書痴ともなると意味不明です。豚と狼の間が開きすぎですよね。

書痴 

 ちなみに、書痴(ショチ)という言葉、広辞苑(第4版)で調べてみると、

本ばかり読んでいる者をののしっていう語

だそうです。いたってシンプルな解説です。ほめ言葉ではありません。

書淫 

 このエッセイには「書淫」(ショイン)という言葉も出てきます。意味が書いていなかったので、広辞苑で調べてみると、

 読書にふけること。非常に書物を愛すること。また、その人。

とのこと。書痴に比べると否定的ではありませんが、こちらもほめ言葉でもなさそうです。 

www.yama-mikasa.com 

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