読書生活 

本もときどき読みます

2018 読んだ本

今年の読書生活をふりかえる 

 あと1日で2018も終わり。読書ブロガーのはしくれとして、今年読んだ本を思い出してみます。中にはずっと前に出版された本もありますが、読書ってそういうもんでしょ。

『人魚の眠る家』東野圭吾  

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 ミステリーは苦手ですが、東野圭吾は読みます。東野圭吾のミステリーは、謎解きに加えて、考えさせられたり、感動したり、怒ったりと、かなり揺さぶられる。人間が描かれてるんですよ。で、結果的にデトックスされる。芯にくる本を読むとデトックスされる。そう、心のデトックス。

 ただね、映画は見てないのです。「思う存分泣いてください」っていう煽りが凄かったので逆に引いてしまって。泣いてください、と言われて泣いてたらデトックスではないでしょう。こちら(読み手)が読み終わった後に、どうなるかわからない本を読みたいわけですよ。

 じゃあ、この本もダメかとなると、これね、泣くだけの本ではないのです。確かに泣くだけの本だったら他にもある。この本はテーマとなってる脳死はもちろんのこと、子を思う母の気持ちとか、狂気だのいろいろ詰まってる。映画はレンタルで見ます。

『老後の資金がありません』垣谷美雨 

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 これは、まさに現実問題。本当に考えさせられます。吐きそうなくらいに。

 仕事が嫌いで、つねにどうしたら早く帰ることができるか考えています。夜も眠れないくらいに。かったるい、めんどくさい、働きたくない、基本ダルいだるい…。

 そういう甘い考えを、一瞬で吹き飛ばしてくれるのがこの本です。とにかく「お金は大事だよ」ということを再確認させられました。ちなみに、わたしの読書記事の中で2018年もっとも読まれた思い出深い本です( ´艸`) 

『読ませる技術』山口 文憲  

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 「これ、いつの本だ」という話ですよね。2001年ですから、もう17年も前!。はじめて読んだ時はなんとも思わなかったのですが、ブログを書き始めて再読したところ、胸が痛くなるようなことばかり書いてある。とにかく、へたっぴは文を書くな !お前は書くな!という小言が延々に続きます。

 「じゃあ、お前が読まなきゃいいだけの話だろ」という話ですが、山口さんは「もともとお節介な性分で、へたっぴな文を見るとイライラして黙っておれんのだっ」と返してます。胸と耳が痛くなりますが、勉強になったかな。

『八甲田山 死の彷徨』新田次郎  

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 寒い季節にぴったりの悲しい物語です。予定調和のなさ加減が凄い。ノンフィクションのいい所ですよね。雪山なめるな!バカは部隊を率いるな!という話です。新田さんの書きぶりも注目です。

 寒いです。雪が降ってきました。雪国の方、お気をつけください。いや、雪国の人はきっと大丈夫。問題なのは、雪対策が不十分のまま雪国に遊びに行き、地元の方々に迷惑をかける輩だ!

 先の「読ませる技術」よりずっと昔の本でした。1971年!50年前だぞ。新田次郎さんはお亡くなりになっております。先の山口さんはまだご存命です。

 『滑走路』萩原慎一郎 

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 ラストは今年のモノ。

 人が確かにここで生きた、そういう魂の叫びが聞こえてくる歌集。魂の叫びなどという安直な言葉を使うと、この本の、この歌のよさが伝わりにくいと思いますが、わたしの語彙が少ないので仕方ないじゃないか。 

 目を通してほしい。2017年に32歳という若さで自ら命を絶った歌人の歌集。

 

 ミステリーを連続で読んでいます。「沈黙のパレード」を読み、ノンフィクションの「こんな夜更けにバナナかよ」を挟み、今は「屍人荘の殺人」です。おい、これ、ゾンビ出てきたぞ!これが今年読書納めになってしまうのか、いや、がんばれ、もう1冊行くぞ!

 

 みなさん、お世話になりました。よいお年を( ´艸`)。来年もよろしくお願いします。