読書生活 

本もときどき読みます

城の水攻め

 のぼうの城、という本を読んでいる。備中高松城を水攻めにする秀吉の剛気な戦に憧れた石田三成が、小田原城の配下にある忍城攻略に際して水攻めを行い失敗する、という話だ。映画化もされているので、興味がある方は読んでもらいたい。

 城の水攻めと初めて聞いた時は、桶で水でもかけるのかと思ったが、違うらしい。城の周りをぐるっと堤防で囲い、近くの川をせき止めた上で決壊させ、城を水没させるのだ。

 その堤防の規模がすごい。備中高松城の場合、断面の台形の下底が約22m、上底が約11mという途方もない分厚さと、約14kmという気の遠くなるような長大さを持っていたとのこと。これをわずか12日間の突貫工事で完成させたという。川を決壊させた時は、河水が大波のごとく猛り狂い、城の土塁を洗い、城塀をなぎ倒し、櫓を根こそぎ引き抜いた。秀吉が突貫工事で作り上げた大堤防は、その濁流を受け止め、備中高松城は本丸だけを残して水没したという。

 のぼうの城でも、石田三成はそれに劣らぬ規模の堤防をわずか5日で完成させたと書いてある。

 果たしてこのような堤防をそんな短期間で、しかも人力で作ることが可能なのか?城を沈めるほど大量の水圧にも耐えられる頑丈な堤防を作ることが可能なのか?

 NHKの歴史番組「歴史秘話ヒストリア」が先日終わり、新番組「歴史探偵」がスタートした。この番組は、一次資料を元に歴史の定説を実際に検証していく、という内容だ。先日は「長篠の戦いにおける信長の三段撃ちは可能だったのか」という説を試していた。この三段撃ちには以前から疑問の声があり、そこに番組は着目した。番組では実際に当時の火縄銃を使って実験していた。火縄銃の有効射程距離は50m、3段打ちでも、2列目がきれいにそろい2発目を撃つのに、どんなに急いでも30秒はかかる。その間に武田の騎馬軍団は柵に到着してしまうので、三段撃ちではなく、「レジ撃ち」ではなかったか、という新説を提唱している。「レジ撃ち」については「歴史探偵 レジ撃ち」で検索してほしい。

 ぜひ「歴史探偵」で水攻めを検証してもらいたい。人力で水をせき止める強度を持つ堤防を完成させることができるのかを。秀吉も三成も金に糸目はつけていない。莫大な予算をかけ、NHKでぜひ堤防を作ってもらいたい。秀吉や三成は、何十万人という農民を集めたらしい。体力に自信はないが、もし農民役のエキストラが必要ならば、仕事を休んででも行くので、よろしくお願いします🙇‍♂️。