読書生活 

本もときどき読みます

プロが使った春の表現。小説で使われている春の表現を集めました。

春と言えばみなさんは何を思い浮かべますか?桜や雪融けなど、実際に小説で使われている春の表現を集めました。随時更新していきます。 有吉佐和子 上橋菜穂子 小川洋子 北村薫 佐藤多佳子 重松清 司馬遼太郎 太宰治 谷崎潤一郎 藤沢周平 梨木香歩 村上春樹 …

こんな拷問は嫌だ。江戸時代の拷問。『桜田門外ノ変』吉村昭

礫責め、石抱き。江戸の拷問は強烈だ。 吉村昭の『桜田門外ノ変』を読みました。大河もちょうど今、井伊直弼が暴れてますし。中学校の教科書にも載ってるくらいの有名な事件ですが、吉村昭にかかると、事件に至るまでのあれこれを何台もの隠しカメラで見させ…

リアル 名言集 前を向く言葉

リアルに学ぶ勇気と元気が出る言葉 『リアル』は、1998年から不定期に連載されている井上雄彦による漫画です。障害や車いすバスケットボールに関して、障害の受容や周囲の葛藤がその名の通りリアルに描かれています。人間がしっかりと描かれている作品には、…

『論語』の名言を8個あげてみた

『論語』とは 『論語』とは 『論語』8の名言 孔子とは ブッダと同時期の人 大きくて強い 「四十にして惑わず」。論語の有名な一節です。孔子の弟子たちが、孔子の死後、孔子の言動を弟子たちが思い出して書いたものが『論語』となりました。『論語』は古典…

宦官(かんがん)とは?去勢手術はどうやるの?

宦官とは、去勢された小吏のことを言います。宦官は、はじめは捕虜を去勢してその仕事につかせていましたが、後に志望者も出るようになりました。この宦官制度や去勢手術に迫ります。 宦官とは 特に中国で広まった制度 宦官とは 特に中国で広まった制度 宦官…

『八甲田山 死の彷徨』新田次郎 冬山で凍死しないためには

雪山で死なない方法 青森の陸軍第五連隊が、雪中の八甲田山で遭難して、ほとんど全員(約200人)が凍死するというなんとも暗い本です。吉村昭を彷彿とさせる新田次郎の記録文学です。 日露戦争間近となり、猛烈な寒さが予想されるロシアでいかに戦うことがで…

『極北に駆ける』 植村直己から学ぶ犬のしつけ方

植村直己 偉大な冒険家 あまりの寒さに車のハンドルを握る手も動きづらい。朝の温度は3度。異常気象とはまさにこのことです。多くの富豪の避寒地として愛されてきた小田原も寒い(涙)。 「極寒」と言われる世界を読めば少しは気がまぎれるかと思い、その手…

『祈りの幕が下りる時』東野圭吾 

新参者シリーズ最終章 一気読み間違いなし 東野圭吾がまた本を書いた。『祈りの幕が下りる時』新参者シリーズの最終章とのこと。 「シリーズものは、最初が一番面白い」という定説があるが、東野圭吾にこの定説はあてはまらない。ガリレオもそうだが、東野圭…

『弟子』 中島敦 不器用ですから

孔子の弟子に子路という凄まじい男がいました。孔子なんて聞くと、頭のいいエリート集団とか聖人君子の集まりというイメージがありますが、違うようです。この本は、この子路の生涯を書いた本です。インパクトがあまりに強いため、ここに書きとめておきます…

この読書感想文が凄い 劇団ひとりの「『革命のファンファーレ』を読んで」

ゴッドタンを見て驚いた 毎週土曜の深夜『ゴッドタン』という番組が放送されています。司会の劇団ひとりとおぎやはぎが、旬の政治家や知識人をゲストに招き現代社会の問題点を掘り下げていくという番組です。 1月13日放送では、芸人として、最近は芸術家とし…

こういう文章は読んでもらえない

読んでもらえない文章とはどういう文章か 山口文憲という方が書いた『読ませる技術』という本を読み、ブログを書く気が失せました。書きますが(笑)。 山口さんは「些末な作文技術よりも内容だ!」と言うわけです。そんな文章、誰も読まないよ、と。 ブログ…

『悪意』東野圭吾 人を殺すときに注意すること。

人を殺すときに注意すること 憎いあの人を殺すことにしました。凶器は何にしましょうか。ロープ?包丁? こうやって、ふつうは凶器を用意しますよね。これがよくないんですって。凶器を用意した人は、かなりの確率で警察に捕まるようですよ。 今回は「人を殺…

『翔ぶが如く』を読む前に 

司馬遼太郎の大作『翔ぶが如く』 今年の大河の主役は西郷隆盛です。本屋には、西郷隆盛の関連本が平積みされています。その中でもけっこうなスペースをとっているのが、司馬遼太郎の『翔ぶが如く』です。わたしが初めて手にした司馬遼太郎本です。 中3のと…

幸せとは何ですか?

『世界一「考えさせる」入試問題』 幸せ…。『世界一「考えさせられる」入試問題』という本を読みました。ハーバードやケンブリッジなどの超有名大学の入試で出題された問題と、その答えを集めて一つの本にしたとのことです。といっても、答えは人それぞれ的…

厳選5選 はじめての司馬遼太郎

おすすめの司馬遼太郎作品 おすすめの司馬遼太郎作品 1位 『燃えよ剣』 まず、騙されたと思ってこれを! 2位 『新史 太閤記』 人間関係に悩む方へ 3位 『世に棲む日日』 大奇人?大天才?とにかく普通じゃない2人 4位 『国盗り物語』 信長協奏曲と同じ…

戦国武将は下半身が好き

以前、こんな記事を書きました。 www.yama-mikasa.com 「昔は肌を露にする女性が多くおっぱいが日常にありふれていたので、男性はおっぱいにあまり興味はなかったんだって」という記事です。 そう言えば司馬作品の濡れ場の描写はどうだったかなあ、と何冊か…

ラッコはマイストーンを持っている。『ざんねんないきもの事典』

ラッコは自分専用の石と石を入れる袋を持っている。 ラッコは貝をとったら石で貝を割って食べてます。ラッコはその石にこだわりを持っていて、どの石でもいいわけじゃない。お気に入りの石、マイストーンで割ります。でも、泳ぐときにその石は邪魔ですよね。…

人間関係に悩んだら 武将に学ぶ処世術 

人間関係に悩まない人などいない 本にこうありました。 人間というのはなんだろう。と、家康は、その道に得手な男ながら、考えたにちがいない。家康がとらえている人間の課題は、人間というのは人間関係で成立している、ということであった。人間関係を人間…

司馬遼太郎と戦国三英傑。

織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、この3人を司馬遼太郎がこう評しています。 秀吉が政治家であるとすれば、信長は前衛芸術家であり、家康は高級官僚である。官僚は、それ自らの力では、エラサが発揮できない。上級官吏なり、政治家なりの引き立て役を必要とす…

『闇を裂く道』吉村昭 そこのきみ、トンネル掘ってみるか。

丹那トンネルを知ってますか? 東海道線を使ったことはありますか?在来線だと函南~熱海間、新幹線だと三島~熱海間にある長さ約8Kのトンネルです。そこそこ長いので、在来線だと気づきます。「あれ?このトンネル長くない?」という感じです。新幹線だと…

春画を背負うと怪我しない。おっぱい今昔物語。

春画を背負うと怪我しない 春画を背負うと怪我しない 葛飾北斎の春画:昔の男性はおっぱいにさほど興味がなかったらしい おっぱい信仰は戦後から 本を読んでいたら、春画に関するおもしろい話を見つけました。 信長は笑いもせずに言った。この時代の武士の間…

体言止めの効果 長所と短所を具体例をあげて説明します

体言止めは効果的な文章表現技術の一つです。体言止めを効果的に使うことで文章にリズム感が生まれますが、多用すると鼻につく文章となります。このページでは、体言止めの効果と例についてまとめてみました。引用は新聞記事や小説などから行っています。ま…

関東大震災で朝鮮人虐殺はあった 『関東大震災』吉村昭

「関東大震災で朝鮮人虐殺はなかった」と主張する人がいますが、違うようです。 日本で災害が起きるたび、よく海外メディアで「日本人の冷静な対応を称賛」というニュースを聞きます。しかし、「日本人は…」というのは大きな間違いです。僅か90年前の関東大…

紋切型の表現の使い方 長所と短所を見極めて効果的に使うコツ

紋切型の表現とは、使い古された慣用句のことです。「がっくり肩を落とす」「喜びを爆発させる」「滝のような汗」「足を棒のようにして」などのような、誰もが一度は聞いたことのある表現です。 基本、紋切型の表現は避けた方が無難です。この記事は、元朝日…

朝や夜明けの表現。小説で使われている朝や夜明けの表現を集めました。

実際に小説で使われている朝や夜明けの表現を集めました。随時更新しています。 浅田次郎 宇山佳佑 大岡昇平 梶井基次郎 司馬遼太郎 島崎藤村 太宰治 梨木香歩 藤沢周平 町田その子 三島由紀夫 森鴎外 山崎豊子 吉村昭 浅田次郎 寒い朝である。枯田には真白…

冬の表現。文豪の小説から冬の表現を集めました。

寒くなってきました。雪がちらほら見えてきました。実際に小説で使われている文豪の冬の表現を集めました。随時更新しています。 太宰治 藤沢周平 夏目漱石 井上靖 三島由紀夫 山本有三 吉村昭 太宰治 十月末になると、山の紅葉も黒ずんで、汚くなり、とたん…

『脱出』吉村昭

一片の骨を見て、人の痛みや辛さに思いをはせる作家 解説にこうあります。 吉村昭は人間の苦痛を知っている。そして、そのことは人間は苦痛のなかをはいまわって今、ここという場所に到達しうるのであることを教えている。 この吉村昭さんの『脱出』は、今の…

読点「テン」の正しい打ち方。超簡単な推敲の技術

みなさんは、句読点を正しく使えていますか?句読点の使い方に悩んでいる方、句読点を使うルールがいつもぶれている方、句読点の打ち方を知らない方にぜひ読んでもらいたい本があります。『日本語の作文技術』という本です。 今回は、この本に載っている句読…

さようなら、坂本龍馬

朝日新聞2017年11月14日の朝刊です。 www.asahi.com 「用語が多すぎる」として、現行の教科書から必要な言葉を精選したとのこと。今回「教科書本文から削るべきだ」と提案された歴史用語(日本史)をわたしのコメントを添えてお知らせします。 中宮寺半跏思…

『殉国』吉村昭 沖縄戦のリアル

吉村昭と『殉国』 吉村さんがこの作品を書いたときは、まだ沖縄はアメリカに占領された状態にあり、使用通貨はドル、道路は右側走行だったといいます。吉村さんは昭和42年(1967年)沖縄に1ヶ月滞在し、90名近い人達に会うことを続けたそうです。 それらの人の…