コピーライター恐るべし。
「小説は無理そうだけどキャッチコピーならいけんじゃね?」と思ったことがある人は、多いのではないでしょうか。確かに原稿用紙何百枚もの小説を書き上げるのは、(作品の出来不出来はともかく)それだけで常軌を逸した所業だと思いますが、多くの人の心に残る言葉を極限まで切り取るのもなかなかどうして難しいのです。
うまいこと言えてたとしても、それが企業なり商品なり対象物と結びついていなければならないわけです。
例えばこれ。
いじわる言ったのは、あなたが時計を見たから。
腕時計で有名なシチズンのコピーです。これ、お見事なコピーだと思いません?。おっさんの胸をキュンキュンさせる。
あ!この言葉を選ぶ時点でもうセンスない。アウトだわ。
選りすぐりの10コピー
この本に載っているコピーの中から、わたしが気に入ったモノを10個紹介します。
1:「残りもの」は嫌い。「最後のひとつ」は好き。そごう冬市
2:近道ばかりしていると、顔に出る。トヨタ自動車
3:メールを何往復もさせるより、一杯飲んだ方が気持ちはつながる。サントリー
4:本当にこわいのは暴力ではなく、それを恐れて無口になることだ。毎日新聞社
5:「全然勉強してないよ」リアルなのは俺だけだった。明光義塾
6:父親に似ていることを嫌がっていた自分が、息子が自分に似ていることを喜んでいる。オリンパス
7:いじわる言ったのは、あなたが時計を見たから。シチズン
8:はじめての一人旅を、人は一生、忘れない。JRグループ
9:手紙を書くのが苦手な人はいるけれど、手紙をもらうのが苦手な人はいない。日本郵政グループ
10:嫌々働くほど、人生は長くない。フジタクシー
嫌々働くほど、人生は長くないよね。そうなんだよ。まさにそう。ただ、働くこと=人生とも言えるのだ。働かなきゃ生きていけないから。ムムム。