車を購入しました。日産一筋20年弱。この年末、4台目となる日産車をガードレールに激しくぶつけて、廃車にしてしまいました。まだ乗るつもりだったのに。
次の車を買う、これを機に日産とお別れをしました。新しい車はマツダです。
さようなら日産。さようならゴーン、さようなら矢沢永吉、さようならキムタク…。
ことの顛末はここに書きました。
先日、納車予定日にマツダに行きました。今回は、そこで体験した話をします。
若い営業の方から簡単に車の説明を聞いた後、店長さんと整備長?という方がお見えになり、「おめでとうございます」とわたしに頭を下げました。
「おめでとうございます」
には、
「ありがとうございます」
と返すのが正解なのでしょうが、ぴんと来ないんですよね。
買ったのはわたし、
売ったのはあなた。
お店としては、契約のときが
「ありがとうございます」
で、納車のときは
「おめでとうございます」
なのでしょうか。日産とは違いますね。
頭をあげた店長がわたしに「お写真を撮られましたか?」と言うので、「まだです」と答えました。はて、お写真とは?と思っていると、「それではまいりましょう」と、店長がわたしを外にうながします。
「今日という記念日を写真に残しませんか?」と営業の方が言います。車とわたしのツーショットの写真を撮るようです。少し恥ずかしいのですが、これがこの会社のやり方なのね、と思い「いいですよ」と返事をしました。郷に入りては郷に従えです。さようなら、日産。よろしく、マツダさん。
新車と少し照れるアラフィフのおじさんのツーショット、そして、その様子を見守る整備長さん。かなり、恥ずかしいぞ。あれ、店長は?店長がいない。
すると、店長が何かを持って店内から出てきました。何かでかいモノを持っています。
カギ?
店長は、わたしにむかって大きなカギを差し出しました。「どうぞ」と優しく手渡されたそれは、50㎝はあろうかという大きなカギの看板でした。トヨタカップとかスポーツの試合でMVPを取った時に商品として渡される車のあのカギです。ちょっとオーバーかな?でも、そんな感じです。
それをもって、パシャリです。そうとう恥ずかしいです。こんなに大きなカギを持たされるなんて。だけどさっき写真を撮ると言った手前、断れません。さようなら、日産。よろしくマツダ。郷に入っては…。
もう一度店内に戻り、書類を再確認し、「さあ、帰るぞ」となりました。すると、営業の方が「お帰りです」的なことを誰かに言っているのですよ。いやな予感がしました。
わたしが外に出ると、20人くらいのスタッフが店の外に2列で並んでいます。わたしの花道を作ってくれているようです。営業の方に頭を下げられながら車に乗り込みました。エンジンをかけると、みなさんが拍手を始めます。なんだなんだとお客さんも注目しますよね。
アクセルをそっと踏みます。大通りの車止めを営業の方がしてくださいます。しかし、車が多く、なかなかわたしの車は出られない。その間、なりやまない拍手。これほど恥ずかしいことはない。何も成し遂げていないのに、おめでとうございますと言われ、大きなカギをもらい、花道を通って拍手の中退場する。
嫌なわけじゃないです。文句を言ってるのではなく、恥ずかしかったよ、と言っているのです。調べたところ、これが、納車式というもののようです。
日産では一度もなかったなあ、さようなら、日産。よろしくお願いします。マツダさん。次の車の時は、この式、遠慮させてもらうかもしれません💧。