読書生活 

本もときどき読みます

歴史

顔を焼いてまで逃げた高野長英。『長英逃亡』吉村昭

逃げる長英、追う幕府 切放しとは 硝石精で顔を焼く 逃げる長英、追う幕府 吉村昭の『長英逃亡』を久しぶりに読みました。日本有数の蘭学者である高野長英の6年4か月にわたる緊迫した逃亡劇が、緻密に描かれています。 江戸末期、鳴滝塾のエースとして活躍…

司馬遼太郎は織田信長のことをどのように評価していたのか。 

司馬遼太郎の作品には、『国盗り物語』や『太閤記』など織田信長が出てくるモノが多いです。それらの作品を読めば、うっすらと司馬遼太郎の織田信長観が読み取れます。『司馬遼太郎の考えたこと』や『この国のかたち』などのエッセイには、『国盗り~』など…

司馬遼太郎は徳川家康をどう評価していたのか。

高級官僚 徳川家康 家康の好み。家来の娘や未亡人が好き。 家康の演技力。 どうして家康は、多くの豊臣大名の上にたてたのか? 功罪が大きい。 爪を噛む。 位の高い女性に興味なし 女好き 健康のために運動をした最初の人物 「浜松」の名付け親 大便をもらし…

飛脚と早籠と早馬、一番速いのはどれ?江戸の情報伝達手段について

飛脚、早駕籠、早馬、この3つの情報伝達手段の速さを比べてみました。 飛脚 早籠 早馬 飛脚と早籠と早馬、どれが一番速いのか? 飛脚 手紙を書いてそれを飛脚に渡す。すると、各宿場町に待機している飛脚がその手紙を受け取り、また次の宿場町目指して走り…

司馬遼太郎が語る豊臣秀吉

選挙の神様 豊臣秀吉 応仁の乱がなければ秀吉の奇跡はなかった 大坂城は大きすぎた 秀頼は秀吉の子どもではなかった? どうして秀吉は明征伐を行ったのか? 軽度のパラノイア 秀吉が朝鮮国王に送った国書 秀吉の明征伐を無視し続けた徳川家康 司馬遼太郎作品…

通行税(関銭)っていくら?戦国、江戸の関所事情

歴史小説を読んでいると、昔の人がいかに行動的だったかわかります。庶民の移動手段は徒歩、どんなに遠くても歩くしかありません。わたしは体力に自信がないので、この時代に生まれていたらますますインドアになるだろうと思います。 徒歩なら交通費が無料だ…

司馬遼太郎の『新史 太閤記』にある柴田勝家のちょっといい話。

織田四天王 凄いんだぞ!柴田勝家 信長、秀吉、家康と比較され、案外あなどられがちな武将ですが(そんなことない?)、織田四天王の一人に数えられるほどの有能な武将です。ほんとは凄いんだぞ。 秀吉とはうまが合いませんでしたが、秀吉は織田家の家老とし…

こんな拷問は嫌だ。江戸時代の拷問。『桜田門外ノ変』吉村昭

礫責め、石抱き。江戸の拷問は強烈だ。 吉村昭の『桜田門外ノ変』を読みました。大河もちょうど今、井伊直弼が暴れてますし。中学校の教科書にも載ってるくらいの有名な事件ですが、吉村昭にかかると、事件に至るまでのあれこれを何台もの隠しカメラで見させ…

宦官(かんがん)とは?手術はどうやるの?

宦官とは、去勢された小吏のことを言います。宦官は、はじめは捕虜を去勢してその仕事につかせていましたが、後に志望者も出るようになりました。この宦官制度や去勢手術について迫ります。 宦官とは 特に中国で広まった制度 宦官とは 特に中国で広まった制…

『翔ぶが如く』を読む前に 

司馬遼太郎の大作『翔ぶが如く』 今年の大河の主役は西郷隆盛です。本屋には、西郷隆盛の関連本が平積みされています。その中でもけっこうなスペースをとっているのが、司馬遼太郎の『翔ぶが如く』です。わたしが初めて手にした司馬遼太郎本です。 中3のと…

厳選5選 はじめての司馬遼太郎

初心者におすすめ 司馬遼太郎作品 初心者におすすめ 司馬遼太郎作品 1位 『燃えよ剣』 まず、騙されたと思ってこれを! 2位 『新史 太閤記』 人間関係に悩む方へ 3位 『世に棲む日日』 大奇人?大天才?とにかく普通じゃない2人 4位 『国盗り物語』 信…

戦国武将は下半身が好き

以前、こんな記事を書きました。 www.yama-mikasa.com 「昔は肌を露にする女性が多くおっぱいが日常にありふれていたので、男性はおっぱいにあまり興味はなかったんだって」という記事です。 そう言えば司馬作品の濡れ場の描写はどうだったかなあ、と何冊か…

人間関係に悩んだら 武将に学ぶ処世術 

人間関係に悩まない人などいない 本にこうありました。 人間というのはなんだろう。と、家康は、その道に得手な男ながら、考えたにちがいない。家康がとらえている人間の課題は、人間というのは人間関係で成立している、ということであった。人間関係を人間…

戦国三英傑の性格を司馬作品からあげてみた。

織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、この3人を司馬遼太郎がこう評しています。 秀吉が政治家であるとすれば、信長は前衛芸術家であり、家康は高級官僚である。官僚は、それ自らの力では、エラサが発揮できない。上級官吏なり、政治家なりの引き立て役を必要とす…

春画を背負うと怪我しない。おっぱい今昔物語。

春画を背負うと怪我しない 春画を背負うと怪我しない 葛飾北斎の春画:昔の男性はおっぱいにさほど興味がなかったらしい おっぱい信仰は戦後から 本を読んでいたら、こんなのを見つけました。 信長は笑いもせずに言った。この時代の武士の間に流行した縁起モ…

仏教伝来で肉食が禁止されたとよく言うけれど、実は違う。

朝日新聞でこんな記事を見ました。2017年11月19日の朝刊です。 www.asahi.com ずいぶん昔から、時の政権は日本人に肉食を禁じてきました。肉食が禁止されたもともとの理由というのは、確かに仏教伝来による殺生禁断によるものです。どんな命も大切にしろ、と…

『脱出』吉村昭

一片の骨を見て、人の痛みや辛さに思いをはせる作家 解説にこうあります。 吉村昭は人間の苦痛を知っている。そして、そのことは人間は苦痛のなかをはいまわって今、ここという場所に到達しうるのであることを教えている。 この吉村昭さんの『脱出』は、今の…

さようなら、坂本龍馬

朝日新聞2017年11月14日の朝刊です。 www.asahi.com 「用語が多すぎる」として、現行の教科書から必要な言葉を精選したとのこと。今回「教科書本文から削るべきだ」と提案された歴史用語(日本史)をわたしのコメントを添えてお知らせします。 中宮寺半跏思…

『殉国』吉村昭 沖縄戦のリアル

吉村昭と『殉国』 吉村さんがこの作品を書いたときは、まだ沖縄はアメリカに占領された状態にあり、使用通貨はドル、道路は右側走行だったといいます。吉村さんは昭和42年(1967年)沖縄に1ヶ月滞在し、90名近い人達に会うことを続けたそうです。 それらの人の…

『島抜け』吉村昭 江戸末期に種子島から脱出する話が、とんでもなくおもしろい

みなさん、想像して読んで下さい。 島抜け 大坂で捕まった 種子島着 死人が出た 島抜け 漂流 島が見えた どうやって日本に帰ろうか 日本に帰ってきた 欠けた椀 飢饉で飢え死にしそうになる話 嫁の里追い 代官所がすすめる藁餅 村から脱出 島抜け 大坂で捕ま…

厳選5選 戦国時代がわかる小説

おすすめ歴史本 戦国時代を小説で読もう 「戦国時代に興味あるけど何から読んでいいのかわからない」「戦国時代を専門書ではなく小説で読みたい」という人に向けて、戦国時代を舞台にした小説を5冊あげました。 戦国時代と言えば、織田信長、豊臣秀吉、徳川…

戦国武将のボーイズラブは奥が深い

織田信長がバイセクシャルだったという話は有名です。今はやりのボーイズラブは、戦国武将の間では珍しいものではなく、一般的に受け入れられていたようです。森蘭丸を愛した信長だけでなく、今川義元や伊達政宗、徳川家康など、男色の逸話がある武将は数多…

司馬史観とは何か 

司馬遼太郎に「あなたの作品に書いてあることって、本当にあったことなの?」と聞いたら、どう答えるでしょうか? 司馬史観 司馬作品の真偽について 司馬作品にある話は本当なのか 司馬史観 司馬史観という言葉があります。わたしの愛用する『広辞苑 第四版…

TOGO TURN

昨日、「10年ぶりに一泊二日のキャンプに行ってきたよ」という記事を書きました。これです。 yama-mikasa.hatenablog.com この記事は、帰ってきてからすぐに書きました。今回の話は、その後の打ち上げの話です。キャンプ記事は読まなくてもまったく問題あり…

映画『関ヶ原』感想  

見終わって一日経過しました。今なら落ち着いて感想を書けそうです。 改ざんしたところが物語の核となっている 小早川、おかしいでしょ! 三成、初芽に手を出してますから! 原作と映画の関係 おまけ 改ざんしたところが物語の核となっている あの映画、制作…

がっかり

映画『関ヶ原』見てきました。 この話は、今日でおしまい。 勝手に一人で盛り上がったわたしが悪かったのです。 落ち込んでテレビをつけたら、24時間テレビの裏でゴッドタンスペシャルやってます。 ベッキーが出てます。 ふっきったなあ。 数年前までは、あ…

映画『関ヶ原』 原作司馬遼太郎 今から見に行ってきます! 

楽しみです。わくわくが止まらないぞ。見どころは、 島左近、直江兼続、大谷吉継の三人の勇猛果敢ぶり です。大谷吉継が裏切った小早川に立ち向かうシーンや、死に狂いの島左近隊の暴れっぷりが見たいです。陰謀や手回し、そういうのより、スカッとしたいん…

『関ヶ原』司馬遼太郎 石田三成に命を託した三人の武将

映画『関ヶ原』公開直前 もうすぐ映画『関ヶ原』が公開されます。原作は司馬遼太郎の『関ヶ原』です。 石田三成は、江戸時代300年の間、幕府に憎まれ続けました。三成を奸人とし続けることで、豊臣家の権力を奪った徳川家の立場を正当化しようとしたからです…

『峠』司馬遼太郎がすごい 

『峠』をじっくり読んでみた。「北越の蒼龍」「ラストサムライ」河井継之助の名言 人間とはなにか、ということを、時勢に驕った官軍どもに知らしめてやらねばならない。驕りたかぶったあげく、相手を虫けらのように思うに至っている官軍や新政府軍の連中に、…

初めての戦争文学8選 

日本の戦争文学 日本の戦争文学は、内面を見つめ、立場の矛盾を細かく書いた素晴らしい小説がたくさんあります。それに、せめて文学だけでも戦争に反対し続けるのが大切なこと。いつの時代にも、文化は政治の母ではなくてはなりません。浅田次郎 朝日新聞201…