読書生活 

本もときどき読みます

こんなところで絶対に死ねないと思った理由。

揺れる飛行機。 先日、飛行機で鹿児島に行きました。10年ぶりの飛行機に背筋が凍りました。あの離陸の際の急加速と強烈な揺れ、斜めに傾く機体に泣きそうになりました。落ちたら死ぬというのに、どうして他の乗客がこうも落ち着いているのか不思議でなりま…

勤続20年ハッピーホリデー。鹿児島へ行く。

勤続○(10年、20年、30年)年スペシャルホリデー、という素敵なシステムがわたしの職場にあります。該当の年なら最大3日間いつでも誰でも休める権利です。管理職も例外ではありません。繁忙期は避けてね、という暗黙の了解はありますが。 一昔前、こ…

買ったばかりのバーミキュラが故障した。

バーミキュラの主電源をいくら押しても動かない。 コールセンターに電話するとどうなるの? バーミキュラのご飯っておいしいの? バーミキュラって何色がおすすめなの? 壊れやすいってホントなの? バーミキュラの主電源をいくら押しても動かない。 先日買…

梶井基次郎と猫

猫の肉球に魅せられて うちに猫が来てからもうすぐ半年になります。 www.yama-mikasa.com 猫は美しい。1日見ていても飽きません。丸みを帯びた流線型のフォルムに、隙も無駄もない香箱スタイル。整った顔立ちに滑らかな尻尾。うーん、たまらん。 中でも肉球…

『光る壁画』吉村昭 小田原に家があるのに渋谷に単身赴任して奥さんをキレさせる男の話

吉村昭の『光る壁画』を読みました。世界初の胃カメラを開発した日本人の物語です。この物語の主人公、曾根菊男さんの単身赴任生活の苦悩がとてもおもしろい。 昭和25年頃の話です。菊男さん(28)は胃カメラ開発の研究員として渋谷で働いています。妻の…

【10問】 全部読めたら書店員?読書好きしか正解できない漢字クイズ 

文豪の作品の中から難易度の高い漢字を拾いました。お暇なときにどうぞ。答えは記事の最後にあります。 1 森鴎外:1862 - 1922 2 水上勉:1919- 2004 3 司馬遼太郎:1923-1996 4 川端康成:1899-1972 5 夏目漱石:1867-1916 6 藤沢周平:1927-1997 7 …

司馬遼太郎は徳川家康をどう評価していたのか。

司馬遼太郎の小説には、徳川家康がよく登場します。家康を主役として扱った「覇王の家」、ほぼ主役の「関ヶ原」、秀吉を語るに欠かせないので「新史太閤記」…。複数読めば、家康を通して司馬史観が透けて見えます。 高級官僚 徳川家康 家康の好み。家来の娘…

梅雨の表現。小説で使われている梅雨の表現を集めました。

梅雨のじめじめした感じを、太宰や漱石らがどう表現していたのか。梅雨の表現を小説から拾いました。随時更新していきます。 夏目漱石 三島由紀夫 梨木香歩 北村薫 藤沢周平 吉村昭 有吉佐和子 夏目漱石 梅雨に入って23日すさまじく降ったあげくなので、地面…

『かがみの孤城』の感想文 不登校児を勇気づける魅力的なファンタジー

かがみの孤城、500ページを越えるハードカバーで重さは514gで値段は約2000円。非力なわたしが気軽に持ち運びできる重さではなく、ヒラのサラリーマンが気軽に買える価格でもなく、いつも文庫のわたしがこの本を購入したのは、魔が差したとしか思…

「これ、思いっ切り握ってみろよ」と彼はわたしに言った。

おもしろいつぶやきを見て、一日中笑いました。これです。 わたしも思い出しました。20年前の強烈な上司とのやりとりを(初のスクリーンショットです。大丈夫かな)。勝手にのせて、フミコさんすみません。 20年前の飲み会の席でした。ある酔った上司が…

謙遜や自虐もほどほどに 三島由紀夫『不道徳教育講座』

「俺、ハゲてるだろ?」ってはげてる人に言われたとします。どう答えますか? ①「そうですね」 ②「少し薄いけど、あまり気にすることないよ」 ③「年取ったらみんなそうなるって」 ④「そんなことないよ」 ⑤「どこが?ふさふさじゃん。毛量多すぎて佐藤浩一か…

小学生が横断歩道上で車にはねられた

近所で事故がありました。 小学生の女子2人が信号のない横断歩道上で車と接触しました。運転手は駆け付けた警察官や救急隊の方に適切に対応しました。女の子は2人とも両膝を道路にすりむいて出血したものの、骨に異常はなく軽症レベルですみました。朝の登…

本棚の整頓をした

本棚を整頓することに 先日、本棚の整頓をしました。高さもあって、福のよい遊び場となっていたのですが、この前の連休の夜、すごい音を立てて本が雪崩を起こしました。ドドドドドって。福は間一髪で難を逃れたのですが、何かあってはまずい、と、重い腰をあ…

上司の器が小さすぎる

この4月に、本社からうちの職場に異動してきた上司が嫌な奴だと先日書きました。 その続きです。 www.yama-mikasa.com 先月、その上司の歓迎会をしました。聞きたくもない自慢話を延々と聞かされたあげく、気分が高揚した彼は、自分のスマホを黄門様の印籠…

消えてしまいたい

あの… 颯太クン…。 あの… 話したいことあるの…。 何? 赤ちゃん、できたっぽい… … それで…どうする気? なあ香澄…子ども…どうする気? 颯太クンが決めて。 お前はどうしたい? こいつ、だらしねえから、誰の子かわかったもんじゃねえ…。 だが、そこを問い詰…

初めての動物病院で、先生から衝撃の一言が!

わが家には猫がいます 2017年10月29日生まれ。茶色のアメリカンショートヘア。福がわが家に来たのは今年の1月末でした。節分が近かったこともあり、この子がわが家にとって福の神となりますように、わが家に来たことがこの子にとって福となりますように、そ…

飛脚と早籠と早馬、一番速いのはどれ?江戸の情報伝達手段について

飛脚、早駕籠、早馬、この3つの情報伝達手段の速さを比べてみました。 飛脚とは 早籠とは 早馬とは 飛脚と早籠と早馬、どれが一番速いのか? 飛脚とは 手紙を書いてそれを飛脚に渡す。すると、各宿場町に待機している飛脚がその手紙を受け取り、また次の宿…

円周率って計算するとき、何桁で切るの?

ロケットの軌道計算で、円周率は何桁まで使っているのか スペースシャトルでもロケットでもなんでもいいんですが、そういうものをきっちり作るとき、円周率って3.14で計算するのでしょうか。 円周率はずっとずっと続きますが、実際に計算に使う場合、どこか…

心のスキマを埋めてくれるもの

男らしさにかけ、深さも重厚さも落ち着きもない小人物でして、40半ばにもかかわらず、今年度も親睦部長を命じられました。厚生部長とも宴会部長とも旅行幹事とも言います。 職場のお茶菓子代を一人千円程度集め、買い出しを行うのも親睦部長の重要な仕事で…

Aviciiが死んだ

Aviciiの訃報を聞き、ショックを受けています。すぐには書く気が起きず、数日が経過してしまいました。 音楽というものは、本来大虚構であることをわたしたちは知らなければいけません。音楽は音楽自体として存在し、音楽自体にして高度の論理的結晶化を遂げ…

司馬遼太郎が語る豊臣秀吉

選挙の神様 豊臣秀吉 応仁の乱がなければ秀吉の奇跡はなかった 大坂城は大きすぎた 秀頼は秀吉の子どもではなかった? どうして秀吉は明征伐を行ったのか? 軽度のパラノイア 秀吉が朝鮮国王に送った国書 秀吉の明征伐を無視し続けた徳川家康 司馬遼太郎作品…

こんなはずじゃなかったのに

あ~!元気ィ~? 忙しいトコ悪いわねェ… 今日、品川で組合の会合があったのよ。 栃木の公団で一人暮らしの母が、突然上京して来た。 西友のパートと、数年前に死んだ父の遺族年金で生計を立てている。 何食べたい?奢るよ! な~んでもいいよ~ じゃあさ、…

運の引き寄せ方 『野村の悟り』野村克也

人格を備えている人間には、神様が味方してくれる 成績だけでなく 取り組む姿勢が真摯で、 みんなに尊敬される 人格を備えているから 神様が味方してくれる わたしには、「このピッチャーは本当に運がいい」と感じさせられたピッチャーがふたりいた。ひとり…

通行税(関銭)っていくら?戦国、江戸の関所事情

歴史小説を読んでいると、昔の人がいかに行動的だったかわかります。庶民の移動手段は徒歩、どんなに遠くても歩くしかありません。わたしは体力に自信がないので、この時代に生まれていたらますますインドアになるだろうと思います。 徒歩なら交通費が無料だ…

春の表現。文豪に学ぶ春の表現。

うららかな春。実際に文豪が小説で使った春の表現を集めました。随時更新しています。 有吉佐和子 司馬遼太郎 太宰治 谷崎潤一郎 夏目漱石 藤沢周平 三島由紀夫 水上勉 吉村昭 有吉佐和子 うららかな春であった。加恵は井戸端で濯ぎ洗いをしていた。のどかに…

バズりたい

同情するならブクマくれ! はぁ… バズる 別表記:Buzzる 特定の単語や物事がインターネット上で爆発的に多くの人に取り上げられることを意味語。『weblio辞書』 一年以上ブログを書いてきましたが、一度もバズったことがない。 「バズなんて狙ってないさ、そ…

司馬遼太郎の『新史 太閤記』にある柴田勝家のちょっといい話。

織田四天王 凄いんだぞ!柴田勝家 信長、秀吉、家康と比較され、案外あなどられがちな武将ですが(そんなことない?)、織田四天王の一人に数えられるほどの有能な武将です。ほんとは凄いんだぞ。 秀吉とはうまが合いませんでしたが、秀吉は織田家の家老とし…

プロが使った春の表現。小説で使われている春の表現を集めました。

春と言えばみなさんは何を思い浮かべますか?桜や雪融けなど、実際に小説で使われている春の表現を集めました。随時更新していきます。 有吉佐和子 上橋菜穂子 小川洋子 北村薫 佐藤多佳子 重松清 司馬遼太郎 太宰治 谷崎潤一郎 藤沢周平 梨木香歩 村上春樹 …

こんな拷問は嫌だ。江戸時代の拷問。『桜田門外ノ変』吉村昭

礫責め、石抱き。江戸の拷問は強烈だ。 吉村昭の『桜田門外ノ変』を読みました。大河もちょうど今、井伊直弼が暴れてますし。中学校の教科書にも載ってるくらいの有名な事件ですが、吉村昭にかかると、事件に至るまでのあれこれを何台もの隠しカメラで見させ…

親の死に目に会えないような人間になるんじゃないぞ

臨終のとき わたしは小さい頃、「親の死に目に会えないような人間になるんじゃないぞ」とべろんべろんに酔った父親によく言われました。あれから30年、浴びるように酒を飲んでいた父親は、未だに元気いっぱいです。 この30年の間に、酔っぱらった父親を何度…