読書生活 

本もときどき読みます

再雇用のおじさん

我が職場に、再雇用の67歳のおじさんがいる。おじいさんと言うと怒るから、おじさんである。ファッションにとても気を使っており、半沢直樹とイケオジを気取っているときの中井貴一(ミキプルーンの彼ではない)を足して2で割り、清潔感をまぶした感じに仕上…

おばあちゃんが死んだ。

同世代の父や母などの訃報連絡が届くようになってから久しい。親の介護問題などがよく話題に上がる。その度に、私は「まだ祖母が元気だよ」と答えていた。あなたの?と怪訝な顔をされる。うちの母も80才の立派なおばあちゃんだが、その母の母がまだ元気なの…

おじいちゃん先生

女子も含めて、クラスで一番背が低く、足も遅かった。好き嫌いが多く毎日忘れ物をしたので、担任の先生にはいつも怒られた。クラスメイトはそんな自分を冷ややかな目で見ていた。「学校はつまらないところだ」低学年でそれを学んだ。昼休みは図書室にいた。…

ラーゲリより愛を込めて

「ラーゲリより愛を込めて」を観に行きました。原作は辺見じゅんの「収容所からの遺書」です。「ラーゲリより愛を込めて」に映画の題名が変わっていたのは、主人公の山本さんが帰ってくるの?というところに着目させたいのでしょう。 「ラーゲリより愛を込め…

小説を書くのは難しい

本は少し読むけどweb小説はほとんど読まない。魔法や異世界設定の話が多そうなイメージがあって、没入できそうにない。 ただ、web小説を甘く見てはいない。魔法でも異世界でも、小説づくりは、自分が書きたい設定や世界背景を定めただけではうまくいかないこ…

クレーム対応

昨日、スーパーに行ったら、入り口でじいさんが荒れていた。「カゴが除菌されてない!」と、自分の孫くらいの若い店員に向かって、頭の上に湯気が見えそうなくらいに怒りをぶつけていた。 じいさんの話はこうだ。入り口にある除菌液で手をどんなに洗っても、…

ひまわりの種の中身がないのはなぜだろう。

このブログで何度も書いてるけど、僕は妻とひまわりを育ててきた。ひまわりは、紆余曲折ありながらも、この夏に不思議な形の花を咲かすことができた。 羽が一枚ずつ取れ、さあ、いよいよ種の回収を待つだけとなった。毎日、朝夕ひまわりをチェックした。とい…

「かぜのひきかた」辻征夫

かなりマイナーな詩集だと思う。街の本屋で見ることはまずない。出版社は「書肆山田」(しょしやまだ)と、これまたマイナー。 気に入った本をあまり紹介するのは少し気が引ける。メジャーな本はずいぶんこのブログで取り上げてきたが、こっそり隠しておきた…

「あいつは死ぬだろう」と言われたい。

小田急線車内で、男が女性を切りつけた事件が先日あった。車内の緊迫した動画もテレビで見た。 数年前、東海道新幹線の車内で斧?を振り回した男もいた。確かあの時は、助けようとした男性が殺されたと思う。小田原駅が大変なことになったのでよく覚えている…

夢中になっている漫画

今、夢中になっている漫画がある。伝説の殺し屋の物語「ザ・ファブル」だ。岡田准一主演で映画化もされている。この前2作目も上映された。まだ見てないけど。 僕は腕力にコンプレックスがあるので、昔から圧倒的なキルスキルを持つ人間に憧れを持っていた。…

「僕は聞いてない」とキレるサイコな若手

このコロナ禍で、僕の職場でも研修をオンラインやzoomで行う機会が増えてきた。人に会うことは苦手なので個人的には大賛成なのだが、僕はあまりそっち方面が得意ではなく、先日は研修資料も動画も見ずに事後アンケートに答えて送信したことがバレて怒られた…

Humankind 希望の歴史 必読の書

副題に、「人類が善き未来を作るための18章」とあるので、巷にあふれた生き方指南の本かと思い、一度はスルーしたのだけれど、(僕は何冊もの人生指南本に指南されてきて、この類いの本には辟易としている)、帯にあの「サピエンス全史」の著書、ユヴァル・…

カミツキガメ

数年前にウツで休職した。半年間、家にこもっていたが、薬が効いてきたのか、しばらくして外に出られるようになった。読書好きだったので図書館に通った。スタッフとも顔見知りになり、目が合えば頭を下げる関係になっていた。 僕にとって、平日の図書館はオ…

涙の表現、泣く表現、悲しみや怒りの表現を小説から拾ってみました。

涙の表現、泣く表現、悲しみや怒りの表現を小説から拾っています。随時更新していきます。 角田光代 重松清 東野圭吾 町田その子 湊かなえ 角田光代 目の前の景色がふくれあがり、水の底のようにゆらゆらと揺れた。泣いているのだとしばらくして気づいた。『…

コンプライアンス

硫酸をかけて逃げた男が逮捕されたというニュースを見た。ずいぶん前から世界中で使われている硫酸。僕は見たことないけれど、どこでみなさん手に入れているんだろう。この硫酸を扱った僕の知ってる本と言えば、江戸川乱歩の「石榴」。この作品では硫酸を顔…

みんなありがとう

職場で仕事をしていたら、窓をトントンする人がいる。見ると、幼児を抱いたお母さんとおばあちゃんがこちらを見ている。近くに引っ越して来る予定で、この子を通わせる保育園が近くにあるはずなのだけど、どこにあるのか分からない、とのことだった。 課長が…

間引いたひまわりの様子がおかしい。

5月、妻と一緒に、植木鉢にひまわりの種を3粒まいた。しばらくすると芽が出た。ネットで調べると、1番成長している芽を残して残りは抜くらしい。妻がかわいそうだと言う。話し合った結果、間引いた芽はトマトを育てている畑(と言っても2㎡くらい)の隣に植…

人と比較するという呪縛

僕は足が遅い。小学生の頃、運動会を回避するために、その数日前に彼岸花の汁を両腕に塗りたくったことがある(汁の毒は効かず、運動会当日もピンピンしており、当然ながら出場しこれまた当然のように、恥をかいた)。 大人になってから、人間ドックでメタボ…

便秘の治し方

1週間に一度、出るか出ないかだった私が、毎日快便になりました。ここ10年くらい便秘だったのに。何しても治らなかったんです。ところが、10日寝込んでいた時の食生活がよかった。妻に教えてもらいました。それからは、毎日がするっと。最高です。顔に大吉と…

10日間の熱はキツい

www.yama-mikasa.com という文を書きました。内容はタイトル通り。熱出したお前の行くところは会社じゃなく病院だ。早く検査受けろ、というものです。PCR検査って一般人が受けるものじゃないって思っていたのですが、そんなことないよ、というものです。 こ…

熱が出たら、PCR検査をすぐ受けた方がいい。

先週の日曜日(18日)の夜、だるさを感じて熱を測ったら、38.4度ある。いつもなら「明日は休むか」となるのだが、今は違う。熱で休むということは、コロナ疑惑がかけられるということで、なるべくなら避けたい事態だ。解熱剤を飲み寝ることにする。今、考え…

人生は長くない

はてなインターネット文学賞「記憶に残っている、あの日」 中3のとき、わたしの祖父がガンで死んだ。生まれてはじめて葬式に出た。親族みんなで集まって、学校を堂々と休み、久しぶりに会った従妹と遊ぶ、わたしにとって祖父の葬式はおもしろいイベントのひ…

城の水攻め

のぼうの城、という本を読んでいる。備中高松城を水攻めにする秀吉の剛気な戦に憧れた石田三成が、小田原城の配下にある忍城攻略に際して水攻めを行い失敗する、という話だ。映画化もされているので、興味がある方は読んでもらいたい。 城の水攻めと初めて聞…

行先不明のバス

駅のベンチで、「日本史B一問一答」を開いていた。次の共通テストで高得点を取るためだ。別に大学受験をするわけではないのだが、趣味と軽い実益を兼ねて勉強してる。「長屋王」「藤原四子」なんて本当に久しぶり。話が飛んだ。今回はそんな話をしたいのでは…

ポップな出会い

最近、マッチングアプリの広告をスマホでよく見る。ヨガ教室のインストラクターだという(テロップに出ている)23才の女の子が、こっちを見ながら笑っている。最近は、中高年専用婚活アプリも出てきた。こちらは、「みんな本気!」が合言葉のようだ。ダンデ…

本のタイトル

アゼルバイジャン共和国。この国についての知識といえば、南コーカサスにあること(南コーカサスがどこにあるかは知らない)と、美人が多いらしいこと(これも実はよく知らない)。 アゼルバイジャン共和国、アゼルバイジャン共和国、アゼルバイジャン共和国…

陰々滅々

関東も梅雨入りし、まさに陰々滅々。 出張を忘れ、アロハなTシャツで出社する。こういう時のために常備してあったロッカーの中にも、替えのシャツがない。妻に連絡したら、出張先近くの聞いたこともないチェーン店を教えてもらった。「そこで買うしかない」…

おじさんの方が先に逝くと思ってた。

おじさんとは、私のことではない。老父のことだ。 父の日のプレゼントを実家に送った。プレゼントが着いたと実家の母から電話があった。そこで近所のじいさんが死んだことを聞いた。かなりの衝撃を受けた。 近所と言っても同じ町内会所属というレベルではな…

こだま事故

ある夜、小田原駅の本屋で立ち読みをしていたら、外の様子が騒がしいので出てみると、救急車やパトカーが何台も止まっていた。駅員やら警察官も大勢いる。 詳しいことは帰宅してから知った。小田原駅で人身事故があったようだ。新幹線の線路内に女性が入り死…

電車の中で

先日、帰りの電車の中で不思議な人を見ました。カーキのコートにボサボサの頭、20歳くらいのカイジに似てるお兄さんです。 カイジは、長い釣竿のようなものを持って電車に入って来ました。彼は、わたしの対面に釣竿と荷物を置くと、そこから何かを取り出し、…